科学が認める最強の勉強法【検索練習入門】#8「問題の次元? テストは自作のほうがいい?プレテストって?」
現段階で科学的に最強と謳われる「検索練習」に入門するシリーズの第8回目です!(#1, #2, #3, #4, #5, #6, #7)
このシリーズの第1回目と第2回目では、「いかに伝統的な勉強法に縛られているのが非効率か」「検索練習を導入するとどんなメリットがあるのか」って話をしまして、第3回目以降では具体的に検索練習を実践するにあたってのポイントをチェックしてまいりました。
今回もまたその続きで、「検索練習のポテンシャルを最大限引き出すために押さえておきたいポイント」をいくつか見ていきます。というのも、検索練習(特に今回紹介している「テスト」)の方法は非常にシンプルゆえに細かい点を押さえているかどうかで効果が大きく変わってきちゃいますんで。
それでは早速行きましょうー。
▼問題を作るときには「高次の問題」も作るべし!
検索練習は単に一つ一つの知識の記憶に役立つだけでなく、より高い次元で物事を理解できるようになるというパワーも秘めているというのはこれまでも何度か紹介してきた通り。
そんな高次元での理解力を高めるためには、テストの問題を作るときにも高次の問題を用意しておくことが得策だと考えられております。「高次の問題」ってのはざっくり言うと、こんな感じ。
■ 低次の問題:「iPS細胞を開発したのは誰か?」みたいに、一問一答のようにシンプルな事実ベースの知識を問う問題
■ 高次の問題:「iPS細胞の開発は何がすごいのか?ES細胞とは何が違うのか?」みたいに、より俯瞰的な理解を問う問題
といったところ。
実際、中学生と大学生を対象にした2019年の研究(R)でも、
■ 高次の問題で検索練習を行った人、事実ベースの問題と高次の問題をミックスして検索練習を行った人は、両者ともに、単に事実ベースのみで検索練習を行った人よりも一貫して高い成績を残した!
ってなことが確認されております。
一応、より詳細な「次元」の概念を説明しておくと、専門的には「プルームの6分類法」(R)ってのが有名。この理論によれば、人間の知識は以下の1~6の段階で深めていくものと考えられています。
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