東京タワー。
#1
はじめての投稿に欠いた通り、私は本の虫である。ジャンルや作家さんを問わず雑食だ。ドラマや映画も大好きで、アルバイトも関連する場でしている。ここ数か月で衝撃だった本を今日は紹介したい。
東京タワー 江國香織
ドラマで興味を抱き購入。母が一時期江國香織作品にはまっていたらしくおすすめされ俄然興味がわき読んでみた。実は私は日本最大手アイドル事務所のファン歴10年オーバーで、初恋は嵐の二宮和也である。東京タワー主演の永瀬廉担ではなく、今ここで自分の担当を明かす気はないが、意外という人と納得する人で二分される人が好きだ。言葉を操るのが上手な人を今は応援しています。また話がそれてしまったが、東京タワーを読んでみた。30分で読み終わってしまうほど久しぶりに没入できる作品に出合ったと思う。私にとって小説の読み方は1回目はただひたすら世界観を楽しみ、2回目をすぐによんでじっくり考えるか、気が向いたときにまた読むことにするかである。前者はとても気に入った本、後者はそうでもない本だ。私ははまりすぎるとすべてをほったらかして読書をするので前者の行動をとることはめったにない。しかし東京タワーは前者だった。アルバイトからの帰り道に読み進め、家に帰るまでには読み終わっていたが、ご飯を食べながらまた読み始めていた。私にぐっときた証拠である。
東京という町
私は実は東京生まれ地方育ちだ。関東に親戚も友達も多くいるので年に1回以上は帰っているが、東京という町のパワーには圧倒される。自分でいうのも変だが、私はヒトと話すことが好きなのに一人が好きという自分勝手な人である。誰かといすぎると大体疲れて黙り込むので気まずくなり、回避するために話し続けるため「おしゃべりな人」と思われがちである。心を許せる人とは無限に話したいタイプだからこそそう思われがちなのだが本当は違う!と叫びたい。家族も気づいていないと思う。
そんな私にとって東京は実は一番好きな場所だ。私が住んでいる地方のひとはよく東京に住む人を冷たいと言い表す。たしかに人と人の関係が希薄な部分もあるだろう。しかし、東京はさすが日本の首都である。数多の多様なプロフェッショナルの人々が行き来し、流行が生まれる。一見希薄そうに見える関係も個人単位で見たら濃いだろうと感じるのである。逆に地方を考えると周りを見ても知り合いだらけ、少しでも地域が近かったら知り合いの知り合いはざらである。非常にしんどい。パーソナルな時間を持ちたくても難しいことがある。例えばメンタルヘルスのためにジムを契約したが、知り合いだらけでしんどく時間を外す羽目になっている。じゃあ別の場所にすればいいと人はいうだろうがそもそも選択肢がほとんどないので。
東京という狭い地域が持つ広さは心が晴れるような気がする。田舎者!とののしられるかもしれないけれど。私がベースがある状態だからこそ、最終的に頼ることができる人がいるから感じられる心の余裕があることも理由だろうけど。
永瀬廉の目
ドラマを見ていて終始感じたのは永瀬廉の目で語る演技の上手さ。度肝抜かれました。正直彼がそこまで演技うまい印象なかったので。ヲタク人格がある私だからこそ彼が東京も地方も知る人間だとわかっているので、そこも働いているのかなと感じた。関西弁を操る彼が東京生まれ東京育ちを演じるのは個人的に面白かった。彼の関西愛を知っているし。私も彼に似た方言を話せるが、家の中では標準語なのでむしろ逆パターン。だからこそ尚更目で語る演技に惹かれたのかも。諸々の騒動で事務所がなくなって、ファンである私たちも叩かれて苦しかったが、誰よりも苦しんだのは私たちに夢を見せてくれる彼らだろう。彼らの努力や才能は決して嘘ではないことを世間に広めてくれと願い続ける。
江國香織
今回、東京タワーを読破したあとに「冷静と情熱のあいだに」を購入し、読んだ。とても好きな雰囲気だった。今回好きな理由を語るのはテーマに組み込みたくないので、分けるが淡々としつつ情景が捉えられた文章が好きなのだと分析する。
お気に入りの作家さんが増えて、大満足である。
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