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5月19日「こだわりスイッチ/ブランクスペース①」

お題:虚々実々、玉石混交、明窓浄机

2021年5月19日の日記。


最近こだわりが元に戻ってきた気がする。

こだわり。世の中には人の数だけこだわりがあり、時には玉石混交なこだわりもあるだろう。今回の私のこだわりも、他人から見たらつまらない、無意味なものだと思う。勿論自分もそう思う。そうは思うんだけど、途方もなく無意味なものでも、私は自分のこだわりと再会できた時、果てしなく嬉しかったのだ。


私のこだわり。それは生活の節々で、神経質になることである。
昔から、そうあるべきはずのものが少しでも崩れていると嫌な気持ちと苛立ちに襲われていた。スーパーに陳列された精肉トレーがぐちゃぐちゃに置かれていた時、持ち帰ったケーキが横になっていた時、お弁当箱がひっくり返り汁漏れした時、自転車が雪崩れている時、横断歩道からはみ出して走行する自転車を見た時、鳥が群れで飛んでいたのに一羽離脱した時、本の帯がカバンの中で折れていた時、乾燥しているはずの文庫本が雨で湿気った時、図書館の本を寝床や食事をする場所に置かれた時、綺麗なはずの制服が夕立でびしょ濡れになった時、お腹の中を黒い毛虫がうぞうぞと這いずりまわっているような嫌悪感と苛立ちに襲われた。まあ、鏡で自分の顔を見てみろよって話ですけどね。汚いぞ~。


それはさておき、どんな状況下でもこれらの苛立ちは生じた。汚い部屋にいようが、明窓浄机な空間にいようが、外にいようが、家にいようが、土砂降りだろうが、晴天であろうが、先程の光景を見た瞬間、神経質スイッチがONになる。


ここ2、3年くらい何故か収まっていたのだが、こないだふと発動した。ベッドの足元の方に書類を積んでいたことを忘れ、そのまま眠ってしまった日。どうやらダダ星人に憧れたらしき足が、書類のタワーを破壊し夜中の内に床へと落としたらしい。朝起きると、書類がフローリング中に散乱していた。別にそこまで大した書類ではない。多少折れてもこちらに損害はないものだ。けれど、散乱し折れ曲がった書類が視界に入った瞬間、壊れたはずの神経質スイッチが高電圧で作動した。久しぶりの苛立ちと共に、どこか深緑を駆け抜ける軽やかな爽快さも感じ、急に生きている実感が襲ってきた。そういえば最近、怒る、イライラするなんて感情に蓋をして思考停止し虚無になっていたなと気がついた。もっと自分の、些細な物事のにこだわりすぎる「神経質さ」みたいなものとしっかり向き合おうと思えたのである。急には無理かもしれないけど。前頭葉鍛えればいいのかな。成熟しきっていない今がチャンスかもしれない。君は今日から噴水だ!


もしも、私が私を倒すみたいなSFチックなことが起こった時は、神経質スイッチを駆使し、お互い虚々実々な駆け引きを行うだろう。ただイライラして終わりそうだな。


全然関係ないけどもしも話楽しいね。なかったはずの選択肢を想像して、頭に描いて、対処してすぐ忘れてしまうのは本当楽しい。

そんな想像力をメインに据えたお話「ブランクスペース」、めちゃくちゃ面白かったです。

2021年5月20日

感想は明日になりそうだな。アトロクの受け売りになっちゃうかもしれないけど。感情を言語化してくれる存在「ラジオ」の偉大さが改めて染みました。とにかく漫画もラジオも最高です。


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