「政治学者、PTA会長になる」は役にたつ
PTA、わたしは正直やってみたい。
子供がいないので、ないものねだりだが、parent‐teacher association だ。
自分の子供が通う学校に顔を出すことは誉だと思う。
PTAの理念を見てみよう。
いよいよもって素晴らしくないか?PTA!自分なら絶対参加したい。
政治学者、PTA会長になる
この本を読んで「PTAやりたーい」などと呑気に書いたことがぶち壊される程に、みんな大変な思いをしているのだと想像することができた。
特に、お偉方をもてなす「お月見会」とかいう接待オンリー行事をお母さん方がどれほど嫌っていたか、当然と言えば当然だが、大変な組織運営なのだなぁ…と、しみじみ。
この本は言論の中で政治と対峙してきた著者が、フィールドワークとしてPTA政治に首を突っ込む形になったエッセイだった。
理想と現場の相容れなさを痛快な語り口で綴られていた。
形式化されたもの、伝統的なことを無意味だとわかっていても改革できない、長いものには巻かれろ体制との闘いの日々。
ちょっと、わかるなぁ。
わたしにだってある、伝統的に続けられてきた習慣についてドラスティックに変革するためのアイデアを出すことでウザがられた経験は1つ2つじゃない。
著者はPTA会長を通して、昔からの慣わしの妥当性を是々非々で、一つ一つ自分たちで決めていけば良い!という姿勢を貫いた結果、最終的にPTA役員には「誰に強制されるわけでもなく、自ら進んでこの場に肉体と時間を提供している」人たちが集まった、とのこと。
その安心感と、ポジティブパワーは言葉にできないと書かれていた。
うわー!!!そうなりたいー!!!!
そういう部屋で暮らしたいし、そういう夜ご飯にしたい、そういう本を読みたい。そういう遊びをしたいし、そういうお出かけにしたい。もちろん買い物だってソレ。
全部そうなりたいなー!!!!!いい言葉だー!!
なんだかとっても良いお土産をもらった気持ちになる本だった。良い本。