「ルポ リベラル嫌い」は役に立つのか
リンゴの皮を剥いた。
リンゴの皮を自分で剥いて食べるのは、かなり上質な暮らしをしている。
精神が万全の形をしている。ただ、リンゴの皮剥き苦手だ。リンゴの皮剥きが上手な人を見ると、それだけで尊敬してしまう。
わたしは慎重にやらないとデコボコになる。何事も焦らずじっくりが良い。
、、、とはいってられない、人権の話がある。
かいつまんで切り取るのも雑だけど、例えば夫婦別姓の話だ、何十年議論するつもりなのだ。
東京のヘッド小池百合子は、関東大震災の朝鮮人犠牲者の追悼式典で追悼文を送らない、だれに気をつかっているのか?コロナ給付金を風俗嬢には渡さないというニュースを覚えている。なんで?
入管法の改悪は非人道的にわたしにはみえる。挙げればキリがないが、すべて上からモノ言いやがって、、、こんちきしょう。だ。
上からモノいう人に踏みつけられて、寂しい想いをしてる友人もいる。リアルに存在する。
しかし、これら全ては国民に選ばれたマツリゴトだ。つまりメインストリームはコレ!という理解もできる。なるほど〜、そうなると少数派かもしれない、わたし。実際こういう怒りは煙たがられる。改憲派が言葉の意味ではリベラルというレトリックもわからなくはない。
しかし、なんにせよ、嫌われたくはない。
そして、わたしは今日も鮭弁当を食べて、餃子を食べたり、リンゴを食べたりニッコニコだということ、みんなが選んだ政府がつくった社会でハッピーに暮らしているということも無視できない。
ルポ リベラル嫌い
神保町で買った本だ。なんとなくすぐ読まなきゃ腐る本のような気がして、一番に手に取った。
この本は、ヨーロッパ・EUの反リベラル運動についてまとめられていた。フランスを皮切りに、ギリシャ、イギリスと何故リベラリズムが嫌われていったか、政府や国民のインタビューで明らかにしていくナイスブックだった。
しかしもって、本の中で登場する政治への不満はざっくりまとめられる、移民が労働を奪っていくという妄想。リーマンショック以降の緊縮政策のしわ寄せ、コレ全部突き詰めると金だ、、、。金。金がないのだ。金はないが福祉が足りない。コレに尽きる。
あれ、大きな政府はリベラルでは?支持に傾くのでは?とお思いの方、極端な例を挙げるとイギリス。
緊縮を進めた保守党のサッチャー路線を、左派の労働党ブレア首相が濃厚に引き継いでしまった。ドイツやフランス、オランダも似たような経緯を辿ることになる。
リベラルの看板を掲げてやってきたことが、福祉や地方自治体の機能を破壊した、庶民の生活を破壊したのだ。そして、移民の排斥ルートへ進むという流れは自然といえば、自然。なんという負のスパイラル。
しかし、これは政治の失敗なのか?愚かなレイシズムなのか?答えはノーで、勝手に大きくなる政府なんてものはなく、勝手に経済が拡大されることもない、当然子供は土から産まれてこない、黒に入れれば成功して、白に入れれば失敗したなんて、未来予想ができない話なのだ。
限りあるホールケーキのどこに包丁を入れるか、どこで切り分ければ国民感情を逆撫でしないか、いつだって守るべきもの、保護するべきものは社会的弱者であることは間違いないが、あちらを立てればこちらが立たないというのは、どこの国でも同じなんだなぁ。
経済も、社会もそうシンプルにできていない。納得。
最後に、めざとく誤植を見つけたので載せておこう。誤植をみつけると嬉しい気持ちになる。間違い探しみたいで。