見出し画像

「〈こっくりさん〉と〈千里眼〉・日本近代と心霊学 」は役に立つのか

なんて楽しそうな、タイトルの本だろう。
こんなタイトルは積極的に読んでいきたい。

こっくりさん

こっくりさん良いよね。1に手軽だ。簡単な降霊術だ。
2に、みんなでワイワイできる。3に禁忌がある。なんのペナルティもないとオカルトは楽しめない。
この本では、こっくりさんがマーケティングに絡め取られ、占い好きの少女をターゲットに据えたみたいなことが書かれていた。
こっくりさんも人間本位な経済活動に絡め取られて不憫だ。

千里眼

千里眼といえば「リング」だ。

一番好きな本は?と聞かれたら、「リング」と答えている。本当は違うかもしれないけど、貞子の知名度は絶大だし、コミュニケーションとしてパーフェクトだと自負している。
貞子も貞子の母も凄腕の千里眼づかいだ。かっこよい。

「御船 千鶴子」、貞子の母のモデルとなった明治時代の超能力者だ。
彼女の千里眼が本物なのかを測る実験記録に多くのページを使われていた。なかなか読み応えがあった。
千里眼ブームはダーウィニズムの浸透に押された科学教育と唯物論的な世界認識に疑問を抱く人との落差、とまとめられていたと思う。

わたしはこれに限らず、あらゆる神秘的な現象に実証実験が欲しいなと思っている。国策としてお願いしたい。


この本では1900年代前半の「催眠術」ブームにも触れられていた。それは果たして霊術なのか、科学なのかについて当時の資料を引用しながら、さまざまな議論がまとめられていた。

わたしが好きな催眠術に関する本は下記だ。催眠術(退行催眠)の虚さが、バッチリ記録されている。

悪魔を思い出す娘たち: よみがえる性的虐待の記憶

オカルトといえば、500年にわたる幽霊の目撃談をまとめた下記の本もよかった。幽霊はいるのか、いないのか?オススメでした。

幽霊とは何か──500年の歴史から探るその正体

いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集