「ザ•ナイン ナチスと闘った9人の女たち」は役に立つのか
ノンフィクションだ〜!!いけー!!頑張れー!!ナチス占領下のフランス。レジスタンス活動をおこなった9人が主人公だ。
9人が連帯して、ホロコーストを逃げ出し自由を手に入れるまでの物語だ。
特に印象に残ったことを羅列すると、彼女たちは食べ物を取り合わなかった、わずかな食料も分け合った。尊厳だ。
お互いの欠点を補い合った。思いやりだ。
女として扱われるのが嬉しかった。誤解を恐れずに書いたが、ゲシュタポからの拷問、収容所で人間以下の扱いをされたんだ。当然だ。
彼女たちが地獄を生き延びれた理由は連帯だけじゃない、若さと体力と知性だ。自分はまだ死なないという未来に対する希望だ。
わたしもたくさん歩いて、賢くなりたい。
彼女たちは余生、あまり戦争の話をしなかったと書かれていた。
あまりに辛い話はしたくないのかもしれない。思い出すのはの快心の一冊。「戦争は女の顔をしていない」だ。
戦争は女の顔をしていない
英雄的な男性神話として語られる戦争体験。
特異な状況で女性固有の体験をしたノンフィクション&インタビュー本だ。登場する女性たちの多くは従軍経験を語りたがらなかった。
中にはクスッとさせるエピソードや恋の話などリアルが詰め込まれている。
とても印象的だったのは、敵兵から身を隠している最中、泣き喚く赤ちゃんを母親自ら水に沈めてしまったという話だ。読んでいて死んでしまうかと思ったし、実際泣きながら読んだ。
女性特有の戦争体験という点で、「占領下の女性たち」もとてつもなく良い本だ。
占領下の女性たち 日本と満洲の性暴力・性売買・「親密な交際」
「性の防波堤」と扱われた女性たちの体験記だ。
少し朧げだが、満蒙開拓移民の日本人女性がソ連兵の性接待の道具とされたときのエピソードが辛かった。
村の若い娘を守るために、自ら性の防波堤として志願した女性が、村に返ってくると 汚れ物 として扱われたというのだ。読んでいて死んでしまうかと思った。
ここに並べた本は心臓には悪いが、ぜーーんぶ心臓がにぎりつぶされるほど良い本だ。
一度だけ電車で「戦争は女の顔をしていない」を読んでいる高校生をみかけたことがある。
だからなんなんだ!って話だが、幸せになってほしいな。と思った。