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「ふしぎなキリスト教」は役に立つのか
ふしぎなキリスト教。確かに、ふしぎかも。
ぶっちゃた話「なるほどな〜!」と思うところは少なかったし、かなり個人の解釈×キリスト教が書かれている。ディスしてるわけではなくて、この本のコンセプトがそういうライトなノリを大事にしてるのだ。
ただ、直感的にヤダなー!と思う切り口もいくつかあって…
ドーキンスの宗教批判は勢い余って宗教的だ。という話をはじめ、カント哲学も神を意図して組みしていないのにキリスト教的になっているという結論は
GODから外れても「意識しすぎ〜!!」とか言われたら腹が立つじゃないか。
カレーに玉ねぎを入れないと、玉ねぎを意識しすぎと思うのか!?しらねーんだよ、GODなんかよ!という態度でいたい。
聖書におけるミステリー「最後の晩餐」についての考察が面白かった。
捕まる前の晩飯でのキリストの有名な「あなたがたのうちのひとりが、わたしを裏切ります。」というセリフについての考察だ。
この本では【キリストは裏切りものを知らなかったが、あてずっぽうで言ってみた】とのこと。
これで動揺をさそって裏切り者を炙り出す作戦だ、その手があったか。承太郎みたいだ。
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わたしが最後の晩餐で、一番好きな説は【キリストとユダ&他弟子みんなで復活を演出するために芝居をしていた説】だ。
弟子がみんなグースカ寝てしまった矛盾も解決だ!
鯨 統一郎さんの「邪馬台国はどこですか?」という本で取り上げられていたトンデモ論だが、好きだなー。裏切り者なんていないんだ!!!!熱い!!!!ジューダスプリースト!ペインキラー!
※この機会に検索したら新装版が出ていてよかった。
「ふしぎなキリスト教」の中では、旧約聖書の歴史書としての側面にもスポットをあてていた。
そのへんの歴史考証については、長谷川修一さんの「旧約聖書の謎 - 隠されたメッセージ」という中公新書が面白かった。
ゴリアテなんているの〜〜〜?という問いへのアンサーがある。
「ふしぎなキリスト教」と同じく、講談社現代新書から新装版で出ている「聖書VS.世界史」は聖書の矛盾を先人たちはどう結論付けてきたかの苦悩が書かれていておもしろかった。