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ミニ小説100編 その④

100
ミニ小説100編です。その④
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引っ越しバイトのあのジジイ【小説】

通りがかりに引っ越し。 トラックから荷物が続々。 それを眺めながら、引っ越しバイトをした…

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曲。

久々にジュリマリを聴く。 JUDY AND MARY。 YUKIがボーカル。 「Over Drive」を。スマホで…

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【小説】そこそこの成功確率。

彼は小さな街の商店街にある、古い喫茶店にいた。 わたしは、さり気なく近づき、声をかけ観光…

9

【小説】まだら

もう十数年まともに写真を撮っていない。 自分の顔を写真に残したいと思えないのだ。 このまま…

16

【小説】目撃してしまった。

帰り道。 少し前を歩いている男性の背中に、「夜逃げ」と書かれた張り紙がついていた。 夜逃…

14

彼女は回る【短編小説】

彼女はフィギュアスケートが好きだった。 クルクル回って、パッと決めポーズ。 部屋の中、テレ…

17

その人の楽しみ【短編小説】

「楽しいんだよ」 と、その人は言った。 僕は最初何が楽しいのか分からなかった。 その人はただ、樹木横のベンチに座っているだけ。 何度か見かけた。 よく座ってるなとは思っていた。 たまに、宙をじっと眺め、左手を少し伸ばしている。 こわっ。 と、思っていた。 「……」 何か見えるのかな? いや、こわい。 またいる。 と、その人を見かけて思う。 ちょっと近づき、その人が見ている宙を見てみる。 「……」 なにもない。 すると、その人が僕に気づいた。 「……」 「…