帰り道を歩く。

ああ、やっぱり夜が好きだなあ。

なーんて思った、午後11時すぎ。


静まった夜の街を歩いていると、この世界に自分しか存在しないんじゃないかと思う。

主人公気分♪

だから人を見つけた時は、萎える。


最高な日には、「こんな日がずっと続けばいいのに!」と1日を噛み締めるように歩く。ゆっくりと。

最悪な日には、「いやだ!今日のこと認めたくない!」と事実を振り払うように歩く。速く。速く。

ある最悪な日に、

「あ〜〜この前の最高だった日に、この世界を閉じ込めておくべきだった!!そしたら、最悪な今日は来ることがなかったのに!!」

なんて思った。

勿論、そんなこと出来るわけがないのだけれど。
出来るんじゃないかって錯覚させてくれるのが夜。
夜って催眠術師なのかも。

でもよかった。
あの時世界を閉じ込めていたら、そのあと訪れる最高すぎる日に出会えないところだった。


夜は季節も感じられる。

静かだから、五感を澄ましやすいのかも。

春は夜桜を見て、夏は虫の声を聞いて、秋は金木犀を香って、冬は冷たい風で酔いを覚ます。

そろそろ夏かな?夏って言っても良いかな?そもそもみんなは何を基準に夏としているのだろう?とか考えられるのも夜だったりする。


こうやっていろんなことに気づかせてくれる、夢をみせてくれる、夜が、好きだなあ。




お気楽ももこ

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