やっても、成果が出ない。
塾長のお米先生です。
勉強が嫌いになるであろうという理由と一つずつ向き合っていく企画です。
表題の通り、『やっても、成果が出ない』というテーマに向き合います。
中学生のテストってシンプルに難しい
成果が出たと感じる時はどんなときでしょうか。
勉強というテーマで考えると、わかりやすいのはテストです。
小学生では、勉強ができていたはずなのに、
中学生になると、勉強が苦手になったと感じる人も多いのではないでしょうか。
なぜかというと、突然テストの点数が下がるからです。
小学生のテストの平均点が80点だったのが、中学生のテストの平均点が50点になると勉強を苦手に感じる生徒が増えるのも納得です。
また、今まで80~90点に慣れていた親御さんが驚かれるのも無理はありません。
小学生と、中学生では、テストと一言で言っても競技が全く違います。
小学生は、テストの範囲が狭く、テストの内容も簡単です。
1週間以内に学んだことをテストするのであれば、比較的 勉強することがなくても覚えているのではないでしょうか。
それが、中学生になると、2ヶ月前に習ったことを
中間テストでは、5教科テストし、
期末テストでは、9教科テストする。
そんなことをこれまで経験したことがない生徒たちはパニックです。
性格や環境によってテストへの有利不利はある
お兄さんやお姉さんがいれば、中学生のテストや勉強が小学生時代とは違うことを理解することができると思います。しかし、長男や長女の生徒は想像することができません。また、子どものタイプにもよるので、楽観的なタイプの生徒にいくら早くから始めたほうが良いということを語ったとしても『僕なら大丈夫!』と信じて疑いません。
実際に経験することで、自分自身と向き合う機会になります。
隣の生徒は、80点が取れていることもあれば、友達が30点しか取れていないこともある。自分自身は、平均点以下を取り続けていいのか。どうすれば、平均点以上を取ることができるのかと考えるようになります。
あまりにもその停滞期間が長すぎる場合は、勉強に対して無気力状態になっているかもしれません。
実際に学習性無力感という言葉があります。
自分なりに頑張ったとしても、いくらノートを綺麗に整理したとしても、
成績が上がるわけではありません。
元々できる問題をいくら復習してもテストの点数が上がることはありません。
正しい勉強方法を知らないままに努力している可能性があるのです。
そんな勉強の仕方で無気力になってしまっている生徒もいるのではないでしょうか。
失敗から学ぶことを肯定する
テストで点数を上げるには、いくら授業を聞いても、いくらノートを綺麗に整理しても、教科書を見続けたとしても成果につながりにくいのです。
何が重要かというと、×を○に変えることです。
自分自身がまず何ができていないのか、理解できていないのかを知るには、
問題を解くことでしか理解することができません。
多くの生徒が分かったつもりでテストに向かうから正解ができていない可能性があります。60%覚えていたとしても、例えば、織田信長を覚えていたとしても何をした人なのかを覚えていなければ、1点にもならないのです。
まずは、ある程度理解することができれば、問題を解きます。
問題を解いてわからなければ、わからないことを理解して、復習をしたり、
塾では解説をしています。
それをとにかく繰り返すこと。
成績の上がっていない生徒は、問題をやりっぱなし、丸つけをして終わりです。
なかなかわからなかったことを自分で解説を読んで理解することができればいいのですが、勉強が苦手になってしまっている生徒は、その解説に出てくる言葉の意味が理解できていないことや前提となっている知識を忘れてしまっている可能性もあります。
だから、解説を見てもわからないという現象が起こります。
さらに、×がダメなことだと怒られてばかりいる生徒は、×を付けずに、
答えを変えて○にしてしまうこともあります。
生徒を信頼したいのは、もちろんですが、×を受け入れられない価値観を持っている生徒もいます。なので、まずは×でも怒ることはせずに、『今間違えられてよかったね!』と伝えるようにしています。
生徒の自己肯定感や性質にも合わせて、接し方を変える必要があります。
信頼できる人たちに出会うことが重要
自分に自信がなく、弱さを見せられない生徒は一見プライドが高い扱いづらい生徒に見えますが、根底的な自信を失っているため、否定することはせずに肯定的に接することで信頼関係を築くことが最初の段階です。
信頼関係を築いてから、間違いは悪いことではないと伝えて、今わかってよかったねと何度も伝えます。わからないことは悪いことではなくて、わからないと伝えられてよかったねと伝えます。
間違いを正解に変えることが正しくできるようになることが第一ステップです。
一つ一つの積み重ねの先に成果がある
ある程度小学生時代でも勉強をして、成功体験がある生徒であれば、勉強することへの体力がありますので、比較的成功体験が得やすい苦手意識の低い科目から平均点が取れるように基礎を繰り返し問題演習をしていただき、点数が上がる経験をしてもらうことが必要です。
少しでも成果が出れば、親御さんや先生は承認することです。
成果を承認することももちろんですが、勉強して努力したことを承認することが必要です。
間違いを正解に一つずつ変えていくことで、成果に繋がること実感することが第二ステップです。
少しずつ3日前から始めたことを1週間前に早めることができれば、よかったねと加算主義で見守っていくことが重要です。
苦手なことに向き合うというのは、大変なことです。
得意な生徒は、2時間できても、苦手な生徒は30分で同じ体力を消費していると言っても過言ではありません。
そんな捉え方も必要ではないかと思います。
成功体験を持って、将来と向き合う
第二ステップまで来れば、目標とする高校や大学の話ができるようになります。
生徒によって、順番は変わりますが、点数が取れない段階で、高校の話をしてもどーせ無理と卑屈になってしまう可能性もあります。
ですが、成功体験のある生徒は次の点数アップには、何をすればいいのかということが経験として理解ができているので、無力感に繋がることは少ないと考えます。
何をどうすればいいのかを生徒と話し合うことで、伸ばしていくステップに入ることができます。
成果を出すって大変な道のりですよね。
それを親御さんと先生と共に歩むことが大切だと思います。