新型コロナウイルスは,アンジオテンシン変換酵素2(ACE2)と結合し細胞内にはいる
新型コロナウイルスのヒト細胞内への侵入、感染について、関心のある部分をまとめました。
1.新型コロナウイルスは,細胞表面のアンジオテンシン変換酵素2(ACE2)いうタンパク質によりに結合し、更に、細胞表面に存在するタンパク分解酵素である TMPRSS2 により切断され、細胞内に入る.
2.アンジオテンシンは血圧調整・水分量調整・塩濃度調節に関わるホルモンで,ACE2により不活性型になる.(この酵素は本来はレセプターではない.ウイルスに対してはレセプターの役割を果たす.)
3.ACE2は,全身の多くの細胞に存在するが,特に肺の奥の細胞や,舌の表皮の細胞に多い.
4.舌の表皮の細胞は,全身の細胞の中でも,更新(ターンオーバー)が一番早い細胞の一つで,測定されたターンオーバー速度は最速3日ぐらいである.
これにより、以下のことが推測されます。
・ウイルス感染の初期には、新型コロナ ウイルスと ACE2 との結合を抑制する分子や,TMPRSS2 の阻害剤はウイルス感染を抑制する効果が期待されます。 ・「高血圧」は、新型コロナウイルスが重症化しやすい基礎疾患の一つ ・肺と舌が感染しやすい。(ヘビースモーカーは、肺の免疫力が下がっていそう。。) ・舌はターンオーバーが早いので症状は出ずとも、他の粘膜が感染することも。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?