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私は何者か、番外編 a dozen 俳句13


空蝉は過去で未来で日の暮るる

夕立過ぎ箱の中身のコトコトと

フェニキアの船悠々と逃げ水を

耳鳴りのどんな蝉より明瞭に

手も出さず足も出さずに蟻地獄

流されて振り返りもせず七月尽

この青のどこまであおい大海原

留守番の犬の尻尾にイノコヅチ

だるまさん転んで起きて夏木立

我を出てわれに戻りて影法師

夏の月夢の隅々まで照らす

落ちるときもっとも哀しい噴水の



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