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壊れた記憶と思い出
週末、雨が夜にしとしとと降って居た。
ぼーっとその音を聴いて居た時にふと、フラッシュバックが起きた。
小学生の時だった。多分低学年位の時。
年末年始で父方の実家に行って年越しをした日の夜、アタイは明け方、トイレに行きたくて起きた。
真っ暗でしんしんと雪の積もる音、冷える廊下。
アタイは父の顔を覗き込み、声を掛けた。
その瞬間、父はガバッと起きてアタイの首を掴み上げ、縁側の扉を開けると雪の降り積もるクソ寒い中へアタイを本投げ、扉を閉めた。
自宅で飼っていた犬も連れて来ていたのだが、彼も呆気にとられたのか身動き一つ取らなかった。
トイレに行きたかったのもあり、驚いたのもあり、寒さも有り(なんせパジャマだけで外に出された…因みに父の実家はスキー場もある様な豪雪地帯)アタイはチビって、お股が凍るんじゃないかと思いながら、泣く事も出来ず、飼い犬に抱き着いていた。
明け方だったのと、それなりの物音だったからか、祖母宅の隣の駐在所のおじさんが出て来てくれて、自宅にアタイを避難させ、奥様がお風呂を沸かしてくれてお子さんの着替えを貸して下さり、元旦の朝、アタイを祖母宅へ届けてくれた。
アタイは帰るのが恐怖で駐在さんに、駐在さんの子どもにして欲しいと、泣きながら言ったのを覚えている。
そしてやんわりと駄目だよ、と、断られて心の何かが折れた事も未だに覚えている。
そして、その後のその日の記憶は無い。
自分の育ちが壊れている事を壊れていると医師に話せて認められたのは、ここ数年の話。
ちょっと厳しい親に育てられたんかな?と、思って居たのは大きな間違いだった。
壊れた思い出や記憶がほんの少しの音でフラッシュバックする。
家族と言う人間関係の基礎が壊れている為、他者との人間関係にも当たり前に年齢が上がる毎に支障をきたす様に成った。
年齢が上がると身体のホルモンバランスも異なり始めるし、自身の若い頃との異なりに溜息をつきたくもなる。
今は取り敢えず生きる、生命維持だけを何とか踏ん張るのがアタイの生きる仕事だと考えている。
生活保護で精神疾患で仕事も出来なくて、人の役にも何も立てないアタイ。
一部の人にとってアタイみたいな人間は税金の無駄食いの邪魔者なのも理解している。
このご時世、皆生きるのに必死なのは変わらないからだ。
時々、自分はどうする事がマストなのか本気で悩む。
でも、大体今みたいに悩んで鬱々している時の答えはろくなものでは無い。
今の自分に出来る事を一つ一つ重ねて、また外出が楽しくなる位に気持ちが上がる事が今の目標だ。
記憶も幸せなモノを上書き出来るようになれたら幸いだと思う。
暗い話をごめんなさい。
寒いこんな日もお仕事へ向かわれたり、家族の為に家事を遂行したり、人間関係を円滑に進めたり、病の中でも前に進むこのnoteで出会えたお一人一人がアタイの憧れです。
新しい1週間が皆様にとって豊かな日々となります様に心より祈っております。
かぷんしょーやお風邪、ウイルスetc.....にお身体が虐められない様にも祈っております。
雨が止み、澄んだ空気の夜に。
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