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問いのたねを育てる

佐伯胖「学びを問いつづけて」の著書によると、『本当の学力というのは,「問う力」をつけることである。子どもたちが問わなければ,何一つ時代は動かないし,対話もおこらない。こどもたちが自らの内側から問いを発したとき,多面的・多角的に考える扉が開かれ,それぞれの見方・考え方が醸成されていくのである。』と記されている。

さきほどわりと好きな日曜の朝の儲かり番組を拝聴していた。そのときに出ていた壁紙を売る会社の社長さんのお話から考えたこと。

インターネットで壁紙を売るデメリット→送料のコストが高い→それなら畳んで送れる壁紙を作ればよい

その社長さんは、1年半かかって畳める壁紙の素材を選び、商品を開発したとのこと。

このことは、まさに、佐伯のいう「問う力」ではないだろうか。常に課題を問い続けることによって、新しい発想が生まれる。

まさに「正解のないこれから」を生きる子どもたちに今必要な力ではないだろうか…

問いのたねはどこにでも転がっている。

儲かる番組を一緒に見ていた息子が

「お母さん、CM②って何?」と聞いてきた。「CMが2こ終われば次がスタートするの?」「じゃあ数えてごらん」「1・2・3・4」「あ!4こだった」「でもさ、ポケモンは5こあるよ。」「そうなの?」「いつも飛ばしてるとき大体そうだもん。」…

これはまさに問いのたねではないだろうか。ここからもっと知りたいと思えば、他の番組のCMの数を調べたり、もっと深く調べたければ、CMの目的についても調べるかもしれない。

日常生活の中に「問いのたね」は転がっていると思うのだ。そのことに意識して、「本当だね。どうしてだと思う?」と問いかけることで、問いに対する予想が生まれ、結果を自分で確かめてみることができる。

このような力は日常で繰り返し積み重ねていかなくてはならない。しまいには、考えることがくせになるくらい。

私はこうしたことをもんもんと考えることがスキだ。子どものころからいろいろなことに興味があった。母に聞いてみると、子どものころから、いろんなことを聞いてきて面倒くさい子どもだったと話していた。でもそのときに気をつけてきたのが、あなたはどうしてだと思う?と問い返していたことだったと聞いた。正しい答えは調べればわかる。でも、予想し、自分なりの考えを持つこと、このことこそ、これからの時代に必要な力なのではないだろうか…

儲かり番組を見て、ふと「問いのたね」ということばが浮かんできた。子どもたちの「問いの小さなたね」に気づき、成長させていきたいものである。



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