ジャガイモ栽培の基本情報
ジャガイモ栽培の基本情報
ここではジャガイモ栽培についての基本情報をまとめて行きたいと思います
栄養面
ビタミンC、カリウムが多く、カロリーも少ない。
ジャガイモのビタミンCはでんぷんに守られている為、加熱処理しても壊れ難い性質を持っている。
[作型、特徴]
作型は主に、春作が基本
温暖地(関東以西、暖地、九州)では
植え付け2月~3月、収穫5月中旬~7月中旬となります。
寒冷地(東北)などでは、一ヶ月ほど遅くなります。
北海道では5月植えの、9~10月収穫する年一作ですが、
暖かいところでは、品種などにより春と秋の2作が可能です。
・冷涼な気候を好み、生育適温は10~23℃です。
・品種は、主に男爵いも、メークインなどが主流となっています。
他に、キタアカリ、トヨシロ、ニシユタカ、黄爵(とうや)、十勝こがね。
赤系の、シャドークイーン、ベニアカリ、アンデスレッド、インカレッド、インカパープルや
普通のジャガイモ(4倍体)と異なる
2倍体のインカのめざめや、インカのひとみなど
そのほかにも色んな品種が存在する。
秋作で使う場合は、それようの品種を植え付けたほうが良いです。
また調べていて知ったのですが、生食にむく『はるか』という品種もあるようです。
[収量目安]
おおむね1aあたり200kg~300kg
一株あたり、4~5個(500g前後)
栽培期間はマルチ栽培では植え付け後3ヶ月、無マルチでは4ヶ月ほど
[株間等]や植え付け
1列植え、畝幅70cm前後、株間30cm前後。
10aあたり4500~4800株が目安。
2列植え、畝幅90cm、条間60cm、株間30cmちどり植え
種芋の重さは35~60gほどで、35g以下では生育が劣るといわれている。
(浴光育芽処理等を行えば30g前後の種芋でも生育に差が無い)
70g以上の種芋では、芋の頂部(頂部に集中した芽が強くて太いのが出やすい)を入れて縦切りし、適度な重さにして植えつけ可能。
種芋は大きい方が、初期成育は良い。
切り口の処理は、直射日光はさけて、2~4日室内におけばキュアリングによって傷口が保護されます。
切った面を下にし覆土は5cm~6cmとします。
なお秋作では、種芋が腐りやすいので、種芋は切らずに使用します。
植付が深すぎると出芽遅延を招くため、浅植えが有利です。
無マルチでは2度ほど土寄せを行い、芋の緑化を防ぎます。
[施肥量 ※土作り]
適正PHは5.5~6.5の範囲で、やや弱酸性を好みます。
石灰質肥料は少なくて済むか、または前作の調整で十分な場合が多いです。必要成分量ですが、10aあたり、成分で10k前後。
窒素をおさえ、窒素、リン、カリ(7k、11k、9k)ほどです。
土がよければ無肥料でも、10aあたり3tと大差ない収量を得られます。
また肥料分が多いと疫病や軟腐病など、病気の発生を助長したり水っぽい芋に育ちます。
[栽培管理]
・マルチ栽培
早掘りを目的とする場合や、除草の面などで有利であり
土寄せの手間も省ける。
芽がマルチを持ち上がりだしたら、そのところだけ切って芽をださせます。マルチ張り後に、穴を開けて植えつける事もできますが、萌芽が若干遅れます。
芽の数は、品種などでも異なりますがおよそ2~5本ぐらいとし、芽かきを行います。
早掘りでは1本とする場合もあります。
・無マルチの場合
芽が出てから3週間ほどで、10cmほどの土寄せを行い。
背丈が20cmぐらいで中耕し、土寄せを行います。
土寄せはあまり遅れると、茎を傷めたり、できている芋が緑化する。
生育が足りないと思われる場合、土寄せと同時に軽く追肥を行います。
[そうか病対策メモ](芋にかさぶた状の病斑ができる)
・アルカリ土壌で発生しやすい、一度土壌に蔓延すると回復が困難。
・植え付け時に10aあたり600kの米ぬか全面散布により抑制効果。
・硫安によりPH調整効果により抑制効果あり、しかし窒素肥料になるので、芋の腐敗を招く恐れがあり散布量に注意する事、速効性であり一時的な効果に留まる。
・緑肥による抑制、3年周期の輪作を行いその間ヘアリーベッチを緑肥としてすき込んだり、ナス科以外の野菜やレタス、ネギなど輪作する。
[浴光育芽]
種芋を3~4週間程度かけて植付時の芽長が約5mmとなるよう
低温と強光条件下で強い芽を育て出芽促進効果を高める。
効果としては
・出芽が10日以上促進され、株の生育がそろい欠株が少なくなる
・株当たり茎数が1~2本多くなる。
・肥大が早く、早堀では増収する。
・巨大粒や中心空洞の発生が押さえられる。
・でん粉価の上昇が早く、完熟が早まる。
・植付後の伸長が急速で黒あざ病の被害が抑制される。
・小全粒種いもが使用できるため、種いも必要量を大幅に節減できる(30gでもOK)
★条件
・5度~20度で、芽の長さ3~5mm程度とする。
黒々としたズングリのしっかりした芽にする。(ひょろ長くしない)
・凍結、高温障害に注意する。
ハウスだと20度以上になりやすいので日中の換気が大切。(黒色心腐など誘発するようです)
・光が当たりやすいように、南側に向けて斜めに立てる。
(強い光がよいと言われたり、古いビニールを通すぐらいの光がよいと言われたり、どっちでしょう。)
・一週間に一度は、芽の動きの悪いものなど除いたり、光の当たり具合を調整する
・露地で行う場合は、夜間は室内に入れる。
[収穫]
気温の上昇と共に、茎葉が自然に枯死する、なるべく畑が乾いている時に収穫を行う。
早堀りのマルチ栽培では、茎葉生育期に収穫する。
掘りたての芋は呼吸が盛んな為、通気性のよいコンテナなどに芋を入れ、室内の冷暗所に2,3日置き、呼吸熱をさます。
これにより出荷後や貯蔵中の腐敗を防ぐ、その間痛んだり、悪い芋は選別する。
その後本貯蔵として、通気性のあるダンボールなどに入れて冷暗所で保管する。
また貯蔵は5度前後の低温で1ヶ月ほど貯蔵できれば、糖含量が増し美味しくなると言われている。
・ジャガイモの緑化について。
ジャガイモは日にあたると、緑化しそれを食べると中毒症状を起こす場合があり管理には注意が必要です。
ちなみに一度、原因がわからないですが、緑化してなくても
エグミがあるジャガイモを作ってしまったことがあります。
生育不良や、管理などに問題があったと思われますが、後にも先にも一度だけです。
[コンパニオンプランツ・混植]
インゲン、ニラ、ネギ、チャイブ、マリーゴールド、シソ、キャベツ、エンドウ
・インゲンは混植した事あるが、インゲンとジャガイモの栽培管理や、必要な肥料の違いからあまり栽培管理があわなかった。
・キャベツは、ジャガイモの生育が悪くなるとの情報。
実践
・秋作でネギと交互に植え付けしたが、相性が良かった。
●参考になるサイト。
日本イモ類研究会⇒http://www.jrt.gr.jp/
以上あくまでも自分なりにまとめたジャガイモの基本情報ですが
参考になりましたら幸いです。
2023、2、23
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