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酔いどれ夫婦、きんのたま 20241127-1204凸凹日記

ちょっと嬉しかったり、悲しかったり、楽しかったり、悔しかったり、感動したり……日常生活で感じた、ちょっとした「心のでこぼこ」を日記のようにそっと残しておきたくて、凸凹日記という発信を始めました。

ありのままの言葉に飾りをつけたくないので、凸凹日記は基本推敲なしで発信します。

11月27日

母と電話した。
一人暮らしを始めた大学3回生の頃から、定期的にこちらから電話をかけてたわいないことを話す時間をもっている。
特にこの数年は、祖父母の体調のことも気になるし、両親も元気でやっているか気になる年齢にもなってきたから、自分なりの親孝行の一つとして、電話するようにしている。

電話越しから聞こえる母の声は、いつも軽やかだ。
色々大変なことがあっても、軽やかであり続けてくれる。その声に救われたことは何度もある。
強くて優しい人だなと、働き始めてから改めてそう思うようになった。

途中からベッドで休む祖母とテレビ通話をした。
どれだけ歳をとって、ほぼ寝たきりになって、痩せ細っても、声だけは私が物心ついた時からほぼ変わらない。そして相変わらず鋭いジョークを飛ばすし、目の付け所がいい。

「その後ろに写ってる棚かわいい、どこの?」とか
「あら、いい植物たくさん育ててるやないの!」とか
もう自分で棚を買ったり植物を育てたりすることなんてないだろうに、気持ちはいつまでも20代とはこういう人のことを言うんだと思った。
生きることを楽しんでいる祖母に、気付けばこっちが元気をもらっていた。

母と祖母、2人の遺伝子をもらって生まれてきたと思うだけで、くよくよ落ち込んでいた気分がスッと晴れた。


11月28日

就業間近の仕事依頼に、う゛ぅっと声が出たが、なんとか乗り切った。
夫が胃腸炎から復活して出社したので、帰宅するまで久々のひとり時間。たまにはいいね、この時間。


11月29日

やっときました金曜日。
金曜日の終業後ほど、最高に解放された瞬間はないといっても過言ではない。
読書しながらココアを飲む夜がとっても心地よくて、浸れる。
引っ越しに向けて片付けを進めないといけないのに、ついつい読書とスマホを行き来してしまう。片付けは、来月から頑張ろう。多分ね。


11月30日

久しぶりに夫と飲み歩いた休日。
ちょい飲みスタンド→予約制の日本酒居酒屋→和食が美味しいスタンドの3本立てで、私たち的にはどのお店も一軍。スタメン級。

2軒目が終わって帰ればよかったものの、私の気分が上がりすぎて3軒目に行ったもんだから、頼んだ梅干しサワーを半分しか飲み干せなかった。夫も2杯目の焼酎を半分残していた。お店の人ごめんなさい。

大音量で流れる東京スカパラのBGMに体を揺らし、余計に酔いが回る。思わず大声で歌い出しそうになったので、追い出される前に退店。

帰り道、夫が突然「俺らキンタマ夫婦やな」と言い出す。

心が冷え込む時はぎゅって寄り合って、白熱ヒートアップしそうな時はそっと距離を置くねん。でもずっと一緒におるやろ。だから俺らはキンタマ夫婦や。
……らしい。

最初は、きっしょ〜とか言ってたけど、なんだかじわじわくる。そして地味に例えが上手い。悪い気がしない。確かに私たち、キン……タマ……となると、わたしは右側?いや、左側か?

……くくくくくっ、ぶふっ

堪えられなくなって、2人で寒空のビル街を大声で笑い歩く。
大通りの信号待ちで、「うち〜らキンタマ夫婦〜〜」「へいへい〜〜」とか合いの手を入れながらふらふら踊る。

側から見たら、とんでもない変態夫婦だ。キンタマ夫婦ってことは、恥部だ。恥部が大都会・大阪を闊歩しているのだ。お巡りさんに声をかけられなくてよかったと、心底思う。

あぁ、酔っ払いって怖い。お酒って怖い。でもめちゃくちゃ楽しい。
夫婦飲み歩き、怖い楽しいだいすき。


書くか悩んだほどお恥ずかしいエピソードだけど、心が幸せだったから残しておく。


12月1日

二日酔い。
私は飲み会の90%、二日酔いになる。夫は私より数倍飲んでるのに、「いいお酒ばっかり飲んだから、スッキリ!」などと言う。生粋の酒飲みだ。

私はそうじゃない。基本的に弱い。だから、お酒の場は好きだけれど、二日酔いのせいでもう飲まないでおこうと毎回反省する。
ただ、昨夜のひとときには一切後悔ないから、まあ、これで良いのだ。

反省はしても、後悔のない人生を。


12月2日

今週も始まってしまった。
月曜の午前中は、いつも無になってしまう。新卒時に描いた、毎日ビシバシ働ける理想のキャリアウーマン像とは程遠い姿だ。

無になってパソコンの前に座る。なんとか仕事のメールを返した後、また無になる。

でも、無になりながらも、やることは終わらせて就業時間を迎えられるのだから、伊達に社会人10年目やってないな、とも思う。


12月3日

作ったおでんの出汁が美味しかったので、その思いを残してみた。

このおでんを食べた後、くどうれいんさんの本とBRUTUSの最新刊をゲットしに行ったので、さらにご機嫌が増した。

夫は、隣でゴジラVSビオランテを観だした。ゴジラをバックに読書は、さすがに初めて。これもまた芸術。


12月4日

くどうれいんさんの「日記の練習」を読みはじめて、日記に対する向き合い方を考えさせられてる。
毎日続けてこそ日記だと思いがちだけど、毎日でなくてもいい。ただ、日々の出来事を書き残しておきたいという思いだけは持ち続けて、書ける時に残しておくことこそが大切。

書いているから、どんどん面白いことが増える

日記の練習-くどうれいん著

帯にもなっているこの言葉がすっごく響いた。
エッセイを書こうと思うようになってから、毎日何かしらネタを探そう探そうとしてしまいがちだったけれど、そうじゃないというか。

もちろん、アンテナを張ることは大事だと思うけれど、外に外にアンテナを張り続けるんじゃなくて、自分の内側や身近なところに目を向けたら、面白いと思えることが案外起きている。

それに気付くためにも、日記を書き続けたい。
凸凹日記は、そうありたい。


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