私には大好きな空間があった。 そこは憧れの場所だから緊張して、でも楽しくって幸せで、そこにいる自分が好きだった。 その教室の先生は、時間の最後に生徒たちの作品集めて、みんなで作品を囲って評論をしてくださる。 その時間の先生の話を聞くのが、私はとても好きだった。 みんなの作品を並べる時間。じっくり作品を見渡しながら、その場で話を構成しておられたのだと思うが、具体的なアドバイスはもちろん、みんなに通じる観点を見つけて話されたり、人生に通じる話だったり、クスっと笑える冗談だ
1歳だなんて、なんて素敵。 まだ、言葉にならない言葉を話して。 まだ、歩けないから必死にしがみついて。 だけど、目が合うとコロコロ笑ってくれる。 君が、好きなことを見つけて、 好きな人に囲まれてて、 幸せに生きてくれたら嬉しいよ。 毎年、ゆっくりこの気持ちを思い出して大切にしたい。 お誕生日おめでとう!
小学校3年の私は、長い期間、家庭で荒れていた。 とにかく、家族の言うことを聞かずに暴言を吐いて暴れて、とにかく荒れていた。 従ったら、死んでしまうのかい?ってくらい。いつでも敏感で。素直になれずに反抗ばかりしていた。 ある日、またまた結構な音量で大暴れ。自分でも半べそかきながら、懸命に反抗していた。 そんなとき、父が私のそばに来た。 滅多に叱らない温厚な父。 とうとう今日は大好きな父にまで、怒られる…そう思った。 だけど、父は優しい声で私に語りかけた。 「どうしたら
毎晩、私は夢を見る。 みんながみんなそうじゃないって、知ったのは結婚後。夫は全く夢を見ないらしい。 夫の寝顔は、眉が垂れ下がり、口はゆるんで何とも力の抜けた可愛い顔をしている。 見ていると何だか、こちらが幸せな気持ちになる。 少し前、子供を寝かしつけながら寝てしまった自分を写真に撮られた。 見てびっくり。 眉間に皺寄せたまま、眠っている自分の寝顔を見て、これは毎晩夢を見るわけだと納得した。 可愛い寝顔に憧れる。 夢の内容は毎晩違うが、よく見る夢がある。 それは、
子供はどうしたって、先輩である。 「知らない」ということの先輩。 日々、新しい刺激を受けて、驚いたり感動したり大忙しで。 小さな頭の中がクルクルっと動いては、メキメキメキっと成長する。 そういう瞬間が、私なんかより明らかに多いのだ。 だからこそ、尊敬に値する。 絶対に勝てないと思っている。 彼らは瑞々しくて、瑞々しくて。 願わくばその感動に、私も混ぜてくれないだろうか。 そんな気持ちで一緒にいた。 幸せな時間だった。
11ヶ月の我が子。 積み木を両手に握って、右左の積み木を注意深く見比べたり。 複数冊の絵本のページを開いて回って、放置したり。 おもちゃを手渡しでくれる素ぶりはするものの近づいて来てくれずに、こちらからノコノコと取りに行く羽目になったり。 頑なに手から離そうとしなかったスプーンを、ミルクが見えた途端にぽいっと投げて、ものすごい勢いでハイハイしてきたり。 夕飯も終わり何もしたくない疲れた空気の中、「マンマンマー」と、高く可愛らしい声で言ってみせて、両親の心を癒してくれ
お風呂上がり。脱衣所から出て5秒後に、聞いて!と、ふと思い出した昔の話を夫に聞かせる迷惑な嫁。 小学6年生の時、自分の靴を隠された経験がある。結局、低めの木の下に土を被った状態で見つかった。その日に見つかったか、翌日だったかはちょっと覚えてない。 白くてツヤっとした生地のバレエシューズみたいな靴だったな。買ってもらったのかお下がりだったのか覚えてないが、クラッシックなオシャレ靴だった。 学校現場では「靴隠し」と呼ばれる、よくあるといえばあること。でも、当然先生や両親は私
育児中に思い出した昔の記憶。育児中の出来事。こうありたい未来。 気分屋で、その日その日にしたいことが変わっちゃうし、ぐるぐると結局同じところに戻っていることも多い。 書くことは永遠にできるのに言葉に発するのが苦手で、これまで悔いの残る思いもいっぱいしてきた。そんな日々を書き留めておかないと、どっかまた逃げていきそうだからね。 でも今一番大切にしたいのは、我が子とのかけがえのない毎日の積み重ね。 育児の合間に、自分の整理整頓。呪いがどうか解けますように。