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ボードゲームUNOZERO公式戦 〜動画視聴するためのアブストラクトゲームという新ジャンルへの挑戦〜

 UNOZEROというアブストラクトゲームを製作し、公式戦ルールまで整えました。詳細は下記記事をご参照ください。

 運に左右されずに実力のみで勝敗が決まるアブストラクトゲームの特性から、公式戦の魅力はそのままゲームの付加価値になると考えており、現在公式戦を検討しています。


他アブストラクトゲームの公式戦

オセロ
 ・プロ制度:なし
 ・主な大会:全日本選手権、世界選手権
 ・競技人口:6,000万人
 ・局面数:10の28乗
将棋
 ・プロ制度:あり
 ・主な大会:竜王戦等8大タイトル
 ・競技人口:460万人
 ・局面数:10の69乗
 アマチュアの大会に特化したオセロと本業にできるほどプロの大会が充実している将棋という対比ができます。また、局面数からも誰でも参加できるオセロと敷居の高い将棋という対比ができます。更に世界的にはチェスや囲碁の人気が高いと言われています。競技志向の高いプレイヤーは既に有名アブストラクトゲームの既存の公式戦に参加していると考えられ、極めて参入障壁が高いという分析結果となりました。既存の公式戦との差別化が不可欠な状況です。

公式戦開催の目的

 いきなり大きな壁にあたりましたので、初心に戻り、なぜ公式戦を開催したいと思い始めたのか過去経緯を整理しました。
 ・UNOZEROは子供達に「考える、試す、修正する」というプログラミング思考を身につけてほしいという想いで開発した。
 ・ゲームメカニクスを分析した結果、将棋と同じ非収束のアブストラクトゲームであり、局面数が多く難易度が高いことから子供では楽しめない懸念が生じた。
 ・アブストラクトゲーム上級者の模索した勝ち方を事前に知ってもらうことで、将棋のように子供でも楽しめる可能性がある。
 ・アブストラクトゲーム上級者に勝ち方を模索したいと思ってもらえるような魅力的な公式戦が必要。

他公式戦との差別化

 他公式戦との差別化を検討した結果、他公式戦には無い領域が残っているように思えました。動画視聴にこだわった公式戦です。
 abemaの将棋動画は人気がありますし、囲碁の頂上決戦であったアルファ碁と世界チャンピオンとの対局に至っては世界で6,000万人視聴したと言われており、アブストラクトゲーム上級者の真剣勝負というコンテンツは知的エンターテイメントとして充分に魅力があると思います。しかし、将棋や囲碁は新聞社が主なスポンサーであるため動画コンテンツとして発展してきたわけではありません。
 UNOZEROの公式戦はアブストラクトゲーム上級者の勝ち方を動画視聴してもらうことを目的とし、動画コンテンツとしての発展を模索していくことが過去経緯からも自然と考えています。

UNOZERO公式戦の動画コンテンツとしての強み

 UNOZEROの公式戦が動画視聴に適しているのではないかと考え始めた理由は、局面数の多い複雑なゲームでありながら、ボールの位置というビジュアルによって形勢判断が可能になるからです。更にプレイヤーが考える時間の長さも判断材料になります。攻めているプレイヤーが長考すればゴールが近い、守っているプレイヤーが長考すれば失点が近いことを理解できます。視聴者はプレイヤーとほぼ同じ目線で楽しむことが可能になります。下動画は私(左)と息子(右)の真剣勝負です。この動画で具体的に説明します。

 全体を通して右側でボールが動いていますので、左の私が右へ攻め続けていることがわかると思います。3分59秒から私が時間をかけているのはゴールを決めるために先を読んでいるからです。ボールや残り時間を見やすくする等の工夫は必要ですが、形勢判断がボールの位置と時間のかけ方で判断できることをご理解頂けるかと思います。

視聴したいアブストラクトゲームの公式戦とは

  現時点での実現可能性については度外視し、私自身が動画で見てみたいアブストラクトゲームの真剣勝負を考えた結果「最高の知能を決める60分以内の試合」となりました。
 全有名アブストラクトゲームの世界チャンピオンにAIが勝利していますので、アブストラクトゲームにおける最高の知能を求めるとコンピュータに辿り着きます。アブストラクトゲームにおけるAIと人の対戦の歴史については下記をご参照ください。

 そして、試合を見続けることができると思えたのは長くても60分間でした。その試合を実現するための公式戦ルールを設定すると下記になります。
 ・あらゆるアイテムの持ち込みが可能。
 ・双方に30分以内の持ち時間を設定し、時間切れは即負けとなる。

 アイテムの持ち込みが可能であり、非収束の無限ゲームを時間で収束させるUNOZERO特有の公式戦ルールは公式戦の動画コンテンツとしての魅力を最大化することを目的として設定しています。

最後に

 出来る限り多くの参加者を集め、参加者自身が楽しむ公式戦ではなく、UNOZEROのゲームメカニクスを理解できる上級者の方々のみを集めた数少ない試合にリソースを投下し、e-スポーツのように興行性を意識した発展を模索していきたいと思います。動画コンテンツとしての価値を高め、その価値に応じてプレイヤーにしっかり還元していく仕組作りをしていきます。今後の検討のポイントを更に絞ります。
 ・アブストラクトゲーム上級者の定義
 ・上級者が参加するインセンティブ
 ・動画コンテンツとしての魅力の高め方
 方針を固めて年内には第一回大会を実行したいと考えています。引続き、よろしくお願いします。
 



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