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【50代からのシニ活】鍛えるべきは筋肉ではない
シニア界で活動していると
「人ってこうなるんだな」
と知り、びっくりする。
10年後、20年後、自分がどうなるのか前もって知ることができるのは確実にお得だ。
例えば、寝ているときに足がつる。関節が固まってくる。歩き方が独特になる。腕が上がらなくなる。身体感覚が鈍くなる。
でも早めに手を打っておけば、長く現状維持ができる。今はそのためのプログラムも多くあるのも驚いた。
ウォーキングしてれば大丈夫なわけではない。正しい知識と経験がある指導者のもとで運動すると、何歳になっても老化を遅くできる。
逆に誤ったやり方は老化を加速させる。例えば、筋トレ。
ジムに集まる50代60代は、当たり前だけど筋肉を鍛える。来るべく老化に対抗するために。
が、若年シニアが筋肉を鍛えていてもあまり意味がない。なぜなら筋肉は年齢に関係なく、鍛えれば肥大するからだ。
70過ぎて筋肉が痩せてきたときに始めれば済む。必要になってから始めても良いのが筋トレ。
取り返しがつかないのは、バランス能力の衰えである。バランス能力は筋肉ではなく脳の機能(より正確に言えば、脳神経と神経伝達物質の働き)であり、いったん失われると回復することは難しい。
筋トレは、筋肉を肥大させるだけだ。筋肉は、筋肉を動かす神経が適切に働いてこそ動く。
俊敏に動くボディビルダーなんていないことを想像してほしい。
バランス能力が衰えると、転倒しやすくなる。
2025年1月1日、著名な指揮者である秋山和慶氏は電球を交換しようとして、転倒し、頸椎を骨折した。治療が終わり、リハビリ専念を宣言した矢先に、肺炎でとつぜん亡くなった。享年84歳。
秋山和慶氏は年末の演奏会でバーにつかまりながら、タクトを振っていた。バランス能力の衰えだ。
シニアにとって転倒は命取りになる。一気にポックリ逝けばいいけど、認知症や寝た切りになるのは本人も周りも辛い。
ではバランス能力はどうやれば鍛えられるのか?シニア向け運動プログラムもあるが、どうせやるなら楽しく続けたい。
オススメなのは、ダンス系。片足で立ったり回転したり。脳トレにもなる。
ジャンルもさまざまある。ジャズダンス、タップダンス、社交ダンス、カントリーダンス、エアロビクスなどなど。
シニアでもできるダンスも多い。
運動オンチの人には太極拳がオススメ。ゆったりと呼吸を整えて動き、筋力も付く。全身を満遍なく動かすので、全身に満遍なく神経が通る。
ちなみに、ダンス系は活発で積極的な性格の人たちが多く、太極拳は物静かで優しい性格の人たちが多い。
自分の性格に合った生涯スポーツを早めに決めて続けることで、心身の衰えを防ぎ、なおかつ、早く始めれば始めるほど、現状維持がしやすい。
本日の一言
ジム行ってる場合じゃない
かしこ