E138:原曲のキー撃沈
以前はよくカラオケに行っていた。
多分このご時世の影響もあるのかもしれないけれど、ずいぶんと遠ざかっている。もうかれこれ7〜8年ほどカラオケ出かけていないと思う。昔ほど歌も歌っていない。
よく最近のテレビ番組で、往年の歌手が原曲のキーから、かなり下げて歌っているのが話題になる。それを意識しているのかはわからないが、ある歌手なんかは、あえて当時よりもキーを上げて歌っていたりする。チャレンジャーである。
私のような素人でも、なんとなくキーが上がったとか、下がったとか、そういうことはわかる。
ただ、ここで疑問に思うのは
「キーを下げちゃだめなの?」
「キーが上がると尊いの?」
ということ。
本来曲のキーの上げ下げに、優劣は無いはずだけれど、なんとなく数十年の時を越えて原曲のキーをキープしていると、すげえ!なんて思ってしまう自分がいて…。
それにしても、小田和正の声帯って、一体どうなっているんだろう、なんて憧れてしまう自分がいて…。
歌ってないと、本当に声が出なくなってしまった。
わざわざカラオケに出かけることはなくなったが、
最近、動画でもカラオケ映像がたくさんあるので、
試しに歌ってみるけれど…。
悲しいくらい声が出ないのである…。
さて今日、高校3年以来、35年ぶりくらいに
「ジュリアに傷心」を原曲キーで歌ってみたのである。
結果、ほとんど声がひっくり返って
コウメ太夫
みたいになってしまった…。
愕然とした。
…昔はこんなはずではなかった。
どこの誰だか、全く知らないおじさんだが
いつかこの人みたいに歌ってみたいものである。
なんだこの人、熱唱じゃねーか?!
何だろう……湧き上がってくるこのライバル心は。
何だろう……この良い意味での裏切られ方は。
それにしても、どこの誰だろう……この人
気になる。
【66日ライラン 53日目】