鳥海山と月山へのおかげくま登拝その1
去る7月31日~8月1日(卯の日)、旧出羽国にある2つの百名山、鳥海山と月山の二山への登拝に、おかげくま参りして参りました。
「金華山黄金山神社」渡拝から始まった「おかげくま参り」ですが、いつの間にやら「琵琶湖・竹生島」「お伊勢さん」「大神大社」「熊野・玉置神社」「吉野・天河弁財天社・丹生川上神社下社」など遠方へ、難所へとお参り先も広がって、
そして、今回の「鳥海山」「月山登拝」と初登山へ!
だんだん肉体的にもハードボイルド(!)な参拝になってきたと感じるのは、気のせいでしょうか(笑)。
今回、旧・出羽國にて名神大社として朝廷からも恐れられた鳥海山・大物忌神社、月山神社本宮への「おかげくま参り」を敢行しました。
鳥海山について
鳥海山は、都からは東北の「鬼門」にあたるため、蝦夷の反乱と鳥海山の噴火、飢饉や疫病流行が結びつき、その都度大物忌神樣の怒りをおさめて頂きたい、と噴火など異変が起こる度に朝廷から奉幣があり鎮祭が行われたそうです。恐れられていた山だったんですね。古代から山岳信仰の山神であり、火山ということで、火の神でもあり、庄内の人たちにとっては、鳥海山から日が昇り、日本海へ日が沈むのが生活のリズム。日が昇る日の元は、蓬莱、常世、永遠の命が与えられると信じられていたからこそ、山頂へと向かう修験者が絶えなかったと言います。中世以降、鳥海山大権現、本地は薬師如来として崇拝されたそうです。
鳥海山と月山
鳥海山と月山は、庄内平野・最上川を挟んで対峙しています。
月山が「月の山」「聖なる山」「死と再生の山」とされる一方で、
鳥海山は「日の山」「俗の山」「生の山」。
この対比を知ると、月山登拝に加えて、鳥海山山頂にも登拝したくなりました。
とはいえ、今回の日程と己の実力を計り、色々悩んだ結果、今回の日程は、次のとおりとなりました。
7月31日:「生」の山・鳥海山大物忌神社里宮・水神巡り
鳥海山は、日(火)の山でありながら、豊富な水源が生命と豊穣を与える水神巡り
1、開運出世の不動滝の「御瀧神社」
2、大物忌神社の末社でもある「丸池様」
3、鳥海山大物忌神社 「吹浦口ノ宮」
4、鳥海山大物忌神社 「中之宮」
(鳥海山五合目にある無人のお宮さん)
8月1日卯の日:「死と再生」の山・月山登拝
月山は、死後の安楽と往生を祈る山。過去を振り返り、死を感じ、卯歳に生まれ変わって飛び跳ねる
5、月山神社 中之宮 「御田原神社」
6、「月山神社 本宮」
この2日間で、生と死、人生の儚さと限界を感じるとともに、生の喜び・嬉しさ・楽しさが伝わる「おかげくま参り」となれば、と向かいました。
7月31日 1日目
初日は、仙台から新庄を抜けて、芭蕉も下った最上川をたどります。
天気も最高!
新庄方面から酒田方面へ、江戸期には、陸路よりも水路が盛んだった時代。芭蕉も下った最上川です。陸路が中心の現代は、山間の最上川を挟んだ谷の街道、国道47号を進みます。
途中最上川を渡り、国道345号を北上。
鳥海山方面へ向かいます。
ご覧の通り、対向車もなく、旅は順調。安心すると、お腹が減ったことに気づきます。
この辺りで食事できるところは?
すると、345号の街道沿いに人気のお蕎麦屋さんがあるという。
そば処なかむらさん。
開店10分前に到着したところ、「中で待ってなよ」と快く受け入れて下さいました。ありがたい!
こちらで山形名物「板そば」、天ぷら付きの「天板そば」を。オーダーして、待っているうちにどんどんお客様が来店され、広い店内はあっという間に満席に。さすがの評判店です。
待つこと数十分、やってきました「板そば」
ヤバい!美味しい!
さすがは山形、蕎麦の山。
食べ終わって、店を出ると、まだ12時前なのに、すでに「今日の営業は終了」の看板が。
普通のランチタイムの感覚で12時ごろに訪問したら、こちらのお蕎麦には出会えなかったわけで、食事できたのは、運が良かった!感謝です。
鳥海山大物忌神社さんへのお参りには幸先の良いスタートが切れました。
さあ、一路、鳥海山へ北上です。
(続く)