弱みは磨いても強みにはならない。(森岡 毅さんの言葉メモ)
森岡毅さんを知っている人はどれぐらいいるのだろうか。
USJをV字回復させたり、西武園ゆうえんちを再生させたプロのマーケターである。
(Wikipediaはこちら → 森岡毅さんとは)
私は昨年11月に「日曜日の初耳学」という番組で初めて知り「な、なんて面白い人なんだ!」と感銘を受けた。
きっかけになった林修先生との対談はこちら。
期間限定で公開されているので、見られるうちに見て欲しい。
この対談が大好評だったらしく、今月同番組内で「公開授業」という企画が行われた。
それもすごく面白かったので、前回の内容とあわせて、忘れないためにここにメモを残しておこうと思う。
※あくまでメモなので、分かりづらかったらごめんなさい。
・誰の中にも定数と変数がある
定数とは「自分の力でどうしようもないこと」
変数とは「自分の力で変えることができること」
多くの人は、定数(自分の力でどうしようもないこと)の部分を変えようと時間とエネルギーを費やしてしまう。
でもそこは変えられない。
苦手な教科を頑張っても仕方がない。
だったら、得意な教科に全力を尽くした方がいい。
どこに時間と労力を費やすべきなのか。
論理的に考えることが成功への唯一の近道。
・弱みとどう向き合うか
人は弱点をどう直そうかを考える。
特に日本人は「平均律」に持って行きたがる。
でも、弱みが強みになることはない。
ナスビはナスビにしかなれない。
「きゅうりになりたい」と思っても、しょぼくれたナスビにしかなれない。
濃い紫色であることや、丸い見た目など自分の特徴を生かして、立派なナスビにするしかない。
成果はその人の強みからしか出ない。
自分が褒められたことは、必ず強みから結果が出ているはず。
自分の中の強みを見定めることが大事。
弱みを頑張って磨いても、平均点までしかいけない。
だったら、強みを徹底的に磨きまくれ。
・強みを見つける方法
自分の中で「好きだ」「面白いな」というものの「動詞」の中にヒントがある。
好きなことを、できるだけ動詞に変えてみる。
例:
「鞄が好き」→カバンをデザインするのが好き
「サッカーが好き」→作戦を考えるのが好き
「漫画を見るのが好き」→コンテンツを見て想像力を掻き立てられるのが好き
そうやって出した動詞を最低50個、できれば100個、付箋に書き出して、下の3つに分ける。
例:
物事を達成するのが好き→L
作戦を考える→T
戦略を練るのが好き→T
人と話すのが好き→C
SNSで発信するのが好き→C
これをやってみることで自分の傾向や弱点が分かる。
向いていないものを選ばないようにする。
強みが分からないのは、人と比べるから。
答えは自分の中にある。
・正しいロールモデルの作り方
憧れる相手というのは、自分にないものを持っているから憧れる。
まず大事なのは「自分の特徴を自分で認める」こと。
憧れの人の特徴と、自分の特徴は一致するかどうか。
ナスビなのにニンジンに憧れてはいないか。
それは無理なこと。違う人間にはなれない。
自分の特徴を認めなければ成功は遠のく。
自分の得意なところで勝負するしかない。
たとえ競争が激しかったとしても、その中で自分の特徴をどう磨くかを考えた方が勝算は高い。
「憧れの人をロールモデルに」とよく聞くけど、最も必要なロールモデルは「自分の特徴に似た人がどう成功したのか」である。
・自分の進むべき道が分からない
(内定を4つもらったけど、どの職場を選んでいいかが分からないという悩みについて)
正解はたくさんある。
どこを選んでもその選択肢は正解。
大事なのは「一発で大吉を引こう」と思わないこと。
たくさんある吉か小吉を選べばいい。
入ってから正解にするのは自分。
失敗の選択肢は自分に合っていない職能にはまること。
それ以外は全部正解。
・キャリアを成功させる方法3つ
1つ2つ得意な領域を作ればいい。
自分が好きだと思える領域を上に作っていく。
特徴を縦方向に伸ばす。
・行動を変えるにはどうしたらいいか
行動を変えようとする時、なかなか変えられないのは当たり前。
「意識」は、その瞬間に変わるけど、「行動」は染み付いた神経回路と筋肉。
だから、すぐに変われなくてもガッカリしない。
「すぐには変われないんだ」ということをあらかじめ覚悟する。
たとえば1回やって1回できなくても落ち込まない。
5回やって1回できたら「1回できた!」って自分を褒めてあげる。
まずは、5戦1勝4敗からはじめる。
それを積み重ねていけば、徐々に行動は変えられる。
・ブランディングについて
誰に何をどうやって売り込むのか?
下の図を埋めていく。
【何を?】
ベネフィットをいくつか書き出す。
自分の経験・長所をまず明確にし、それを信じてもらえる説得材料を集める。
(例:美味しい→三つ星レストランのシェフ監修しました、など)
困難・挫折・逆境から、力を発揮したエピソードを入れると説得力が増す。
【どうやって】
上二つの内容を説得づけるだけの見た目など。
伝え方も大事だけど中身が10割。
・自己肯定感を上げるには
自信のない人は経験不足。
行動することで自信がついていく
自信がない人は、AかBか悩んだ結果、どちらも選ばず何もしないCを選ぶことが多い。
Cを選ぶ限り、何も変わらない。
最初はみんな自信がない。
行動に移せるかどうかで、経験を得られるか得られないかの差になる。
・赤字続きのホテルを変えた「逆転の発想」
・ホテルのグレードとしては普通
・アクセスが不便
・周りには山しかない
・特徴を作るために投資をするお金がない。
というホテルの再建をした時の話。
どうすれば都会に住んでいる人を、山に呼べるのか。
「山しかない」→「山がある」に変換。
山に何があれば人が集まるかを考え抜き、大自然の冒険テーマパークにして大当たり。
本能にぶっ刺されば、ビジネスは当たる。
そのためにはお客様の本能を、徹底的に理解しなければいけない。
物自体が変えられない時は、お客さんのメガネを変える。
絵が変えられないなら、額縁を変える
文脈を変えることによって中身の価値を変えることができる。
以上、覚書メモでした。
今はまだ見られるので、動画置いておきます。
森岡さんが書かれた書籍もいくつか。
マーケティング入門とか
森岡さんが、娘さんの就活の時に書いた書籍。
ブランディングの図の説明はこの本で書かれています↓
経営者の方からおすすめしてもらった一冊。
まだ積読なので感想が言えなくて申し訳ない。。
読んだらまたレポ書きます。