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ヴァンブの市場と蚤の市へ。改札のエラーでパリらしさを味わう。【パリ旅日記 5】

2日目は朝からヴァンブへ。
ヴァンブにある市場に欲しいコーヒー豆屋さんがあるので、少し遠いけど行くことに。

↓コーヒー豆屋さんのインスタグラム。
パッケージがめっちゃかわいいのです。

ヴァンブはパリの南のはずれ。
宿泊しているホテルからは、電車とバスを乗り継いで片道約1時間。

ついでに「ヴァンブ蚤の市」にも立ち寄りたいし、張り切って行ってまいりました。

午後に合流するまで、友達とは別行動。
さあ、パリひとり散策。スタートです。


【改札を乗り越えろと言われ、パリのおそろしさを知る】

やる気じゅうぶんで駅に辿り着き、改札を通ろうと思ったら、なぜか昨日買った「Navi-go」(SUICAのような交通系カード)が使えない。

何度自動改札にカードをかざしても「ブー!」と音が鳴ってしまって、ゲートが開かない。
すぐ隣で、若い女性も同じ現象を起こしていて、2人で困惑。

改札には駅員さんがいなかったので、インターホンで聞いてみると「スルーアウェイしろ」とのこと。

え?スルーアウェイってなんだっけ?
記憶が正しければ「通り抜ける」的な感じだと思うけど、え?通り抜けろ?このまま?改札を乗り越えるってこと?そんなことしていいの?

と困惑する私の横で、女の子は先に改札を通っていた彼氏の手を借りて、ゲートをまたいで行ってしまった。

まじで?
捕まらない?

すでにインターホンは切られていて、駅員さんからの返事はない。

頭には「日本人女性、パリで無賃乗車し逮捕」という文字が浮かぶ。

えーーー無理ー。
ほんと無理ーーーー。

数百円ケチったことで国際問題に発展させたくないわと思い、仕方なく1回分のチケットを購入して、無事改札を通りました。


パリの地下鉄は一律料金のせいか、乗る時しか自動改札がありません。
降りる時はそのまま出ればいいというシステム。

慣れるまでは、毎回降りるたびにカードをカバンから出そうとして「あ、いらないんだ」を繰り返しました。
慣れたら超ラク。

(これがナビゴーイージー。SUICAと違ってまさかの厚紙)


そして私のナビゴーは、その後のバスも帰りの電車も普通に使えました。

あの「ブー!」は一体なんだったの。
しかもこの「ブー!」が超感じ悪い「ブー!」なのよね。
「はいぶっぶー!残念でしたー!ケケケ!」みたいな「ブー!」なのよ(わかる?)。
なんか腹立つわあ。


ちなみに翌日、友達が同じ「ブー!」に遭って、改札スルーアウェイしてました。
パリではスルーアウェイが常識らしい。

恐ろしい街、パリ。

(走り抜ける地下鉄)


【市場でパリの日常気分を味わう】

電車でPorte d'Orléans駅まで行き、126番のバスに乗り換えて、どうにかたどり着いたこちらが「Marche de vanves」(ヴァンブの市場)の入り口。

この市場は、週に3日(水曜・木曜・土曜)の8時から13時までやっている屋根付きの市場。

八百屋さん、魚屋さん、肉屋さん、チーズ屋さん、お花屋さん…など、いろんなお店があるのだけど、どこも地元の人たちで賑わっていました。

魚もチーズも野菜も果物も見たことないものが並んでいて(そもそも、こんなにいろんな種類のチーズを見たのがはじめて!)なんだかワクワク!


色々なお店に目移りしながら市場の奥まで歩くと、お目当てのコーヒーショップ「Les Cafés de François」さん発見!

お店の前にはなんと行列が!人気!

並んでいる間に、Google翻訳で「酸味が強いコーヒーは苦手です。おすすめのコーヒー豆はどれですか?」と打ち込み、準備OK。

順番が来たので「ボンジュール」と言った後、スマホの画面を見せると、ふんふんと頷き「ダークとライト、どっちが好き?」「これがミディアムだよ」と丁寧に教えてくれました。

イケメンのお兄さん、優しい。

それならと、ダークとミディアムをセレクト。
コーヒーメーカーで淹れる用の豆と、手軽にフィルターで飲む用に粉を購入。

「粉はフィルターで飲むの?」と聞かれ「イエス」と答えると「おーけーおーけー。じゃあフィルター用の粗さにしておくね」と挽いてくれました。

もうひとりのイケメンお兄さんも優しい。

(子供すらおしゃれなのずるいよね)


無事に目的のコーヒー豆を買ったので、あとは市場の中を散策。
パリに暮らしている気分で、エコバッグ片手にふらふらと歩いてみました。
実際にナマモノは買えないけど。気分だけ。


端にはイートインのコーナーがあって、買い物を終えたマダムたちがお茶を楽しんでいたり、ワインを楽しむ方たちも。

八百屋さんでは、にんじんの葉っぱをその場でちぎってそのままお客さんに渡してるのを目撃。

お客さんはそのままエコバッグへイン。
プラスチックゴミが削減できていいよね。

魚も紙で包んでビニール袋に入れていて「昔、母に連れられて行ってた近所の魚屋さんってこんな感じだったなあ」と思い出したりして。

昔ってさ、八百屋さんにはカゴがぶらさがってて、そこからお釣りくれたりしたよね。
「はいおつり、300万円」とか言ってね。
たまには「5匹買うから1匹おまけしてよ」なんて交渉があったりして。

あの頃って、あちこちにコミュニケーションがあってもちろん面倒臭さもあったけれど面白かったなあ。
魚屋さんも酒屋さんも、みんな顔も名前も知ってて「おう、ともちゃん」って声をかけてもらったりして。

今や子供に声をかけるなんて危ない人確定だし、カスハラ対策で店員さんの名札もないし、そもそも店頭に人がいないし、お会計もセルフレジ使って誰とも喋らないっていうね…。

便利だけど、寂しい時代になったなあ。
なんて言いつつ、私もセルフレジを率先して使ってるし、実際いま話しかけられたら「なんだよ面倒臭い」って思ってしまいそうだけどね…あはは…。


と、話がそれましたが、実際に買わなくても楽しめる市場なので、このあとご紹介する有名な蚤の市と合わせて、立ち寄ってみてはいかがでしょうか。

パリ暮らしの気分が味わえて、とても楽しいですよん。

(あと店員さんにイケメンが多くて眼福だったのはここだけの秘密)


【宝探しの気分で味わう蚤の市】

続いて、ヴァンブの市場からバスで向かったのは、パリの三大蚤の市のひとつ「ヴァンブ蚤の市」。
(あと2つは「クリニャンクール」と「モントルイユ」)

開催は、毎週土曜日と日曜日。

ここでは歩道に露店が並び、様々な商品が売られています。

絵画や古本、服やアクセサリー、食器、カトラリー、どこの国のか分からない置き物や片方だけ?の靴や、使いかけの香水など。

アンティーク好きにはたまらない蚤の市だけど、目が肥えてない私が一見すると「ガラクタ…?」なものも結構たくさん(笑)

でも綺麗なものもあるので、宝探し感覚で行くと楽しいかも。

(よーく探せば何か見つかるかもしれない)


私は「アクセサリーで良いものがあったら買おうかなあ」と思ってたんだけど、いまいちピンとくるものに出会えず、さらに値札があるものが少ないので、お店の人に声をかけて聞かなきゃいけないのが、なかなかにハードルが高くて。

それでもいくつかお店の人に声をかけて聞いてみたけど、買うには至りませんでした。

宝探し失敗。残念無念。

(え?北斎?)


そういえば、この蚤の市を見ている時、音もなくすっと右斜め後ろに男性が来たことがあって「あ、この人スリかも」と感じました。

そのとき、斜めがけのカバンが右斜め後ろにあったので、それを狙っている?と思い、気づかないフリをして少し移動して、違う商品を見ていたら、また右斜め後ろにスッと。

「これは危ないかも」と思ったので、わざとらしくカバンを前で持ち直して、早足でその場を離れました。

違ったかもしれないけど、パリは(特に観光地は)スリがすごく多いって聞くので、それぐらい用心してもいいかなと思います。


以上、パリ2日目のヴァンブ散策でした。


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パリ旅日記はそのほかはこちら


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オカダトモコ 旅が好きなライター / カメラマン
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