シンガポールの空港でのドタバタ劇と、20年前の自分に届けたい言葉がこぼれた話。
やっと桜が咲いたと思ったら、雨やら風やらひどくて、花見らしい花見ができていないオカダですけれども、こんばんは。
みなさんは桜、楽しんでますか?
さて今日は、先日投稿したこちら↓の続き。
フリーツアーが終わった後のドタバタから「日本のスーパー銭湯って素晴らしいんだな」という感動と、つい先輩風を吹かせた話までをお届けします。
2時間半のフリーツアーが終わり時刻は21時半。
バスは空港に戻り「ターミナル1」から順番に回ってお客さんを降ろしてくれました。
ほとんどの人が出発する「ターミナル3」で降りるのだけど、私はチャンギ空港名物「ジュエル」が一目見たくて「ターミナル1」で降ろしてもらうことに。
ガイドさんに「ほんとに?ここでいいの?」と聞かれましたが「いえすいえす!」と笑顔で颯爽と降車。
がしかし「で?ジュエルってどこよ?」状態。
キョロキョロすると「→JEWEL」な看板を見つけたので早歩きで向かいます。
なんとか!滝だけは!見たい!!
なぜ私がこんなに急いでいるかというと、出発の飛行機が翌0時15分発だったから。
現在の時刻は21時半を少し過ぎた頃。
「2時間半近くもあるのに、そんなに急ぐ必要ある?」とお思いの方もいらっしゃるかもしれません。
私もそう思っていました。
ところが、0時15分は飛行機の出発時間。
搭乗口へは1時間前の23時15分に行かなければいけないことを当日知りました。
つまり、残された時間は1時間45分。
その間に預けた荷物を取りに行かなきゃいけないし、シャワーも浴びたい!
そしてジュエルも見たい!
欲張りか!!
てことで、ダッシュでジュエルの入り口へ。
おお!これが噂の滝!
でかい!すごい!
よし帰ろう!
本当に「一目見て」即座に撤収!
さあ、急いで「ターミナル3」へ戻らなければ!
預けた荷物もシャワーを浴びるラウンジも出発も全て「ターミナル3」だ!
えーっと、ところで、ターミナル3へはどうやって戻れば…?
とにかくだだっ広いチャンギ空港。
調べてみたところ、広さ1300ヘクタールだそう。
よくある東京ドームに換算するやつだと278個分!
いやもうよく分からんし(笑)
行ったことないけど、成田空港の1.5倍だそうです。へー。
という豆知識は置いといて。
ひとりタイムトライアルに焦りながら、「terminal3」の看板を探しつつ進む私。
結局途中で迷ってしまい(突然、案内の看板が消えるトリック、東京でもあるけど本当にやめてほしいよね)何かのカウンターにいた男性に尋ねることに。
もう英語ができないとか、そんなことは言ってられない。
それに「Where is terminal3?」これなら言える!
勢いよく尋ねた私に、男性は笑顔で答えてくれたのだけど、何言ってるかがいまいち分からない(致命傷)。
「あっち?」「まっすぐ?」とか身振り手振りで聞いたら「ターミナル間を走る電車があるからそっちへ行きなさい」と(多分)言われ、それらしき電車乗り場へ。
乗り場に着くと「次の電車は1分で来るよ」という表示。ラッキー!
と思いきや、5分経っても来ない。なんでやねん。
結局10分近く待ち、やっと来た電車に乗てターミナル3へ。
そこから荷物置き場に戻ろうと思ったら、ツアーの時にシンガポールに入国しちゃってるからまた出国の手続きしなきゃいけないし、なんだかめちゃくちゃ遠回りさせられるし、最終的には若干小走りでラウンジに駆け込みました。
今回使ったラウンジは「AMBASSADOR TRANSIT LOUNGE」。
「プライオリティパス」があると無料で入れるラウンジなのだけど、パスがなくてもお金を払えばラウンジ利用が可能。
私はシャワー利用だけなので20ドルを支払い、中へ。
シャワールームは3つか4つあったのだけど、私が行った時はちょうど満室。
時刻は22時を回ったところ。
あと1時間しかない…!!
誰か早く出て…!!
ヤキモキしていると、5分ほどで前の人が出てきました。
スタッフさんが忘れ物チェックと掃除をして「OK」と中に入れてくれます。
中はこんな感じ。
壁の水滴も拭かれていてとても綺麗。
さあ!時間がない!急いでシャワー!!
と思ったら、このシャワーがまあなんとも、ぬるいわ水圧弱いわ…
コンディショナーのぬめぬめが一向に取れない…(笑)
「2,000円払ってこのクオリティかぁー」と日本のスーパー銭湯の素晴らしさを実感する瞬間となりました。
数百円であのサービスを提供していただけてるなんて、本当に心から感謝しなきゃだめよね。ありがとう日本の銭湯。
そんなこんなでシャワータイムを終えて出ると、外には洗面台が3つ。
ここで髪の毛を乾かしたり、お化粧したりできます。
(シャワールーム以外は男女共有なので、ちゃんと服着て出ないとダメよ)
ドライヤーも3つあったのだけど、これまた風力が激弱で髪の毛が永遠に乾かないやつ。
しかも、私が使ってたドライヤーは開始1分で風を出さなくなり、清掃してたスタッフさんに「ねえ!これ壊れたよ!」と言ったら「ああ、熱いから。冷めたら直る」と言われました。うそやん。
困り果てていたら、ちょうど居合わせた日本人の女の子3人組の1人が「私もうすぐ終わるから、使います?」と助けてくれました。女神よ。
彼女たちのドライヤーを使わせてもらいながら「このあとどこへ行くの?」とか「どこから来たんですか?」なんて世間話をしました。
彼女たちは21歳(だったかな)。
高校時代の仲間で、今住んでいる場所はバラバラだけど、時々集まって1年に1度は旅行に行っているそう。
「今回、初めての海外旅行だったんです」と笑顔の女の子に「お姉さんは、今まで海外あちこち行ったんですか?お勧めはありますか?」と聞かれ
「そうだねえ。30代前半まではあちこち行ったかなあ。でも友達が結婚したり出産したりで疎遠になったりしちゃって、海外もあまり行かなくなっちゃってね」と答えました。
「だから、今こうして繋がっている友達とずっと仲良くしてね」ってことと、「若いうちに、ちょっと無理めな旅はしておいた方がいいかも。南米とか遠いし体力いるし。旅だけじゃなくて色々な経験はしておいた方がいいよ。歳を重ねるとできなくなることって本当にあるから」なんて、ちょっと先輩ヅラして語ってしまいました。先輩風ブンブン吹かせちゃった。恥ずかしい。
でも、私も若い時に諸先輩方から「若いうちはなんでもできるからやった方がいい!」と言われて頭では理解できたけど、結局ちゃんとは理解できてなかったんだなってことを、50手前にしてすごく思うから。
通りすがりのお姉さん(おばさんと言わない優しさよ)が放った一言が、3人の心の端っこにでもひっかかってくれたら嬉しいなと、そう思いながら「じゃあお先に!3人の旅、楽しんでね!」とその場を離れました。
扉が閉まる瞬間、後ろから「なんか、いい話聞いたね」という声が聞こえて、すごく嬉しかったのはここだけの秘密です。
そして多分、この言葉たちは、私自身が20代の私に届けたかった言葉だと気づいたのもここだけの秘密です。
てな感じで、結局髪の毛は生乾きのまま(笑)、搭乗口へ向かうこととなりました。
搭乗口に着いたのは23:05!
間に合ったー!よかったー!!
てことで、広すぎる空港にお別れしていよいよパリへ出発進行ー!