坂戸日記 2022.08.02
2022年8月2日、晴れ。
ここのところずっと暑かったが、朝の予報では15時に38.1℃。実際、子どもの頃に行った夏の海の照りつけるような暑さだ。昼休みに庭の草取りを少ししたが、コンクリートが熱くて手がつけない。子どもの頃の思い出の中の、裸足ではいられない砂浜の熱さだ。湿度はあまり高くなく、短い時間ならある意味心地よい燃えるような熱さでもある。
猫町倶楽部の次々回のマンガ読書会の課題本が『チ。-地球の運動について-』に決まった。
以前から読みたいと思っていたマンガだったので、昨日の晩から読み始め、結局、今日も含めて一気読みしてしまう。面白かった。
子どもの頃、コペルニクスやガリレオより、ティコ・ブラーエやケプラーが好きだったことを思い出した。言葉にできない情熱のようなものをティコ・ブラーエやケプラーに感じていた。ニュートンやガリレオをすごいなと思う一方で、ティコ・ブラーエやケプラーがなぜ星の動きを綿密に測定したい考えたのか、その分けのわからない情熱に魅かれた。
『チ。』で描かれているのは考えようによっては理系にとっては当然の世界。登場人物の情熱が息をするように身近に感じる。その一方で、世界が人にとってあまりに辛いとき、そんな世界はあまりに遠いのだろうとも理解できる。普通であれば覆い隠してなかったことにする業ともいえる感情がそこにはある。
『Re:ゼロから始める異世界生活』のエキドナが、尽きることのない知識欲を持つ強欲の魔女なのも同じ理由だろう。知識欲や好奇心を行動原理とすることの罪深さにはすべてを焼き尽くすような破壊性がある。
『チ。』を読みながら、そんな気持ちをほんの少しだけ思い出した。