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世田谷ボロ市で手に入れたもの(午後の部)

【スキ御礼】世田谷ボロ市で手に入れたもの(午前の部)

世田谷ボロ市で、古書を売る店が少ない中で、俳句に関する文献を見付けたので手に入れました。

『日用百科全書第拾壹編 俳諧獨學』(写真右)
  奥書を見ると、出版は博文館、明治28年発行、とあります。巻末の広告を見ると、日用百科全書とは毎月一冊発行されるシリーズもので、第壹編の「和洋禮式」から第廿四編の「秘術傳法」まであるもののようです。それぞれぴったり44文字の案内が書かれていて、本書は、

十七字の中に宇宙を捉えて擒縦怒罵す其角の句は雨を降らせ千代は寡居の懐を述ぶ本書斯道の羅針

とあります。難解な表現ですが、本書を読んでみてその意を簡単に言えば、

俳句の十七文字に広がる宇宙を自在に捉えて思うままに述べて罵りもする。
元禄期の俳人榎本其角については、その磊落で横着な性格を示すエピソードを紹介し、女流俳人の千代女については、結婚した夫と死に別れ子も失った心境を述べている。
俳句を志す者の指針になる書である。

ということのようです。

『ホトトギス 四月號』(写真左)

 明治30年に創刊された俳句雑誌『ホトトギス』の昭和十四年四月号。
創刊時は、正岡子規、高浜虚子、河東碧梧桐、内藤鳴雪が選者。
 本書では、高浜虚子が選者になっています。
この時点で投句をしている俳人を見ると、歳時記の例句でもおなじみの著名な俳人が名を連ねています。
 覚えのある名を挙げただけでも、西山泊雲、鈴木花蓑、野村泊月、富安風生、飯田蛇笏、竹下しづの女、前田普羅、高野素十、後藤夜半、五十嵐播水、阿波野青畝、高濱年尾、中村汀女、川端茅舎、皆吉爽雨、星野立子、松本たかし・・・など豪華な顔ぶれです。

今回、2024〜2025年のポスターです

さて、お土産には世田谷ボロ市名物という代官餅。
日中は大行列になりましたが、夕方になると列も短くなり10分程度の待ちで済みました。種類は、あんこ、きなこ、からみの三つ。
掲示の説明によると、
あんこは、北海道産の小豆を使用し代官餅のために練ってもらっているそうで、甘さが控えめで後味が残らないとのこと。
きな粉は、ボロ市開催に合わせて煎ってもらっているので香りが強いとのこと。
からみは、大根の太さまで指定して、味付けはごく限られた人しか知らない企業秘密なんだそうです。

きな粉とからみは売り切れになっていたので、あんこを買って帰りました。

次はからみ餅を食べたい

 ボロ市や箱にマリアも観音も  耕

(岡田 耕)


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