【歴史】「光る君へ」がもっと面白くなる(1)〜登場人物紹介編
実はめちゃくちゃ面白い「光る君へ」。
当初、全く期待していなかった今年の大河ドラマ
「光る君へ」ですが、見事に予想を裏切られました💦。
最初は、1000年も前の平安時代のドラマなんて
つまらないに決まっている
そう思いつつ、取り敢えず第1回を見たところ、
案の定、登場人物が
「藤原の〇〇」「藤原の〇〇」「藤原の〇〇」って
藤原ばかりじゃないか!😓😓😓
まぁ、あくびをしながら取り敢えず見ていた訳ですよ😪。
そうしたら、ラスト直前、なんと怒涛の展開が😳!
え!いきなり、コレ😱😱😱!!!
国仲涼子が??? なんだこの男!!!
と、思いっきり、ハマってしまいまして😅
ある程度、歴史的事実に即して物語は展開するものの、やはり資料として残されていない部分が多くてですね、
そこは脚本家の大石静氏が、大胆に想像を膨らまして書いている訳で、かえって、話やキャラクターを自由自在に描けていますね。
恋愛要素もさることながら、
当時の政界にうごめく権謀術数、権力争いの数々。
裏切りに次ぐ、裏切りと、権力への執着が
人間ドラマとしても丹念に描かれています。
ただ、やはり、登場人物の多くが「藤原」ばかりだし、当時の時代背景が正直わかりずらい…😖💦
この辺りがわかると、より一層、ドラマが楽しめるに違いない。
という訳で、「光る君へ」の考察、
まずは登場人物を整理して、所属別にザックリ紹介してみます。
(※当方、歴史学者ではございませんので、言葉遣いなど細部の誤りはご容赦ください)
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主な登場人物(キャスト)
全体相関図はコチラ(NHK公式サイト)
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【天皇家】
◆円融天皇/円融院
【演:坂東 巳之助】
第64代天皇。
「冷泉天皇」の次の天皇。
父・村上天皇の跡を継いだ兄の「冷泉天皇」が即位すると、その後継の座を巡って、藤原氏と源氏の間で対立が起こる。
また、冷泉天皇は奇行が目立っていたため、兄に代わり即位する。
冷泉天皇は、弟に譲位する条件として、我が子「師貞親王」を「東宮(次の天皇)」にすることを約束させた。
このため、円融天皇は、師貞親王が成長するまでの、ワンポイントリリーフ的な立場の天皇と見なされている。
また、右大臣・藤原兼家から退位を画策されている😓
「朕の決定に不服があると言うのか!」
というセリフの裏には、舐めるんじゃねーぞという公卿達への牽制の意味も込められているのかではと思われる。
◆藤原 詮子
【演:吉田 羊】
右大臣・藤原兼家の娘であり、藤原道長の姉。
円融天皇に入内し、父の望みどおり皇子を授かるが、夫婦仲は悪い。
円融天皇は義父の兼家を憎んでいて、その娘である詮子のことも嫌っている。
詮子は、我が子・懐仁親王を溺愛、天皇に即位してからも常に寄り添い、宮廷での勢力を増していく。
◆懐仁親王/一条天皇
【演:石塚 陸翔/塩野瑛久】
円融天皇と詮子との間に設けられた皇子。
右大臣・藤原兼家は、孫である懐仁親王 を天皇にして、摂政として権力を握る野心を募らせている。
◆藤原 遵子
【演:中村 静香】
関白・藤原頼忠の娘であり、藤原公任の姉。
詮子と違い、円融天皇の皇子は授からないが、夫婦仲は良い。
◆師貞親王/花山天皇
【演:本郷 奏多】
第65代天皇。第63代・冷泉天皇の子。
無類の女好きで、父と同様、奇行が目立つ。
幼少期より、紫式部(まひろ)の父・藤原為時から漢籍の指南を受ける。
花山天皇もまた、右大臣・藤原兼家から退位を画策されている。
◆藤原 忯子
【演:井上 咲楽】
右大臣・藤原兼家の異母弟である、藤原為光の娘。兄は、藤原斉信。
花山天皇の寵愛を受けるが、早逝してしまう。
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【道長の家族】
◆藤原 兼家
【演:段田 安則】
右大臣。
藤原氏の中でも名門である藤原北家の九条流の当主。
藤原家の始祖・藤原鎌足の直系である。
父・師輔の三男でありながら、藤原九条流のトップとなる。
いずれは天皇の外祖父として、全ての権力をその手に入れようと画策する。
◆藤原 道隆
【演:井浦 新】
兼家の嫡男。道長の長兄。
才気にあふれ、人々から慕われる存在。
妻は、高階 貴子。
娘は、やがて従兄弟である一条天皇に入内する定子。
◆藤原 道兼
【演:玉置 玲央】
兼家の次男。道長の次兄。
兄の道隆と違い、粗暴で冷酷漢。
精神面でも異常さが描かれる。
常に弟の道長をさげすむ。
父の愛情に飢えているが故、藤原家の汚れ役として、父に利用される。
まひろ(紫式部)との間に因縁がある。
◆藤原 道長
【演:柄本 佑】
兼家の三男。
3人の娘を入内させて、摂関政治の全盛時代を築き、
平安時代の貴族社会で最高権力を手に入れる。
「この世をば我が世とぞ思ふ望月の欠けたることのなしと思えば」
という和歌でも有名。
本作の主役・まひろ(紫式部)と深い絆で結ばれている。
◆時姫
【演:三石 琴乃】
兼家の嫡妻で、道隆・道兼・道長の母。
三兄弟の行く末を思い、見守っている。
◆藤原 寧子
【演:財前 直見】
藤原兼家の別妻。
和歌にたけており、兼家との日々を『蜻蛉日記』として後世に残す。
夫婦仲はあまり良くない。
◆藤原 道綱
【演:上地 雄輔】
寧子の子で、道長の庶兄。
実力はあるが、父から控えめにしているよう命じられ、庶子として目立たないように日々を過ごす。
朗らかで、道長のよき理解者。
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【源氏(倫子の家族)】
◆源 雅信
【演:益岡 徹】
倫子の父で左大臣。
官職は兼家よりも上だが、藤原氏の勢いには一歩譲る。
◆藤原 穆子
【演:石野 真子】
源雅信の妻で倫子の母。
まひろ(紫式部)の遠縁である。
◆源 倫子
【演:黒木 華】
源雅信の娘で、後に道長の妻となる。
自らのサロンに参加する、まひろ(紫式部)と仲が良い。
◆赤染衛門
【演:凰稀 かなめ】
女流歌人で、倫子の女房。
倫子やまひろ(紫式部)など、姫たちに学問を指南する。
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【上級貴族(公卿)】
◆藤原 頼忠
【演:橋爪 淳】
藤原家・小野宮流に属する、関白。
父・藤原実頼は、兼家の父・師輔の兄であり、
兼家とは従兄弟となる。
娘である遵子を円融天皇に入内させるも、皇子を得られず、名ばかり関白と揶揄される。
声の小さい、気弱な性格。
◆藤原 公任
【演:町田 啓太】
頼忠の息子で、道長とは、“はとこ”となる。
道長と厚い友情で結ばれる良きライバルである。
◆藤原 実資
【演:秋山 竜次(ロバート)】
関白・頼忠の甥であり、小野宮流の当主。
道長や公任の先輩であり、正義と筋道を重んじる。
歴史ドラマなどで描かれることは少ないが、ロバートの秋山が演じる 実資は、終始、物語のキーマンになると思われる。
◆藤原 為光
【演:阪田 マサノブ】
藤原兼家の異母弟で、
道長の友人・斉信の父。
長女は、甥である藤原義懐の妻。
次女・忯子は花山天皇に入内する。
◆藤原 斉信
【演:金田 哲(はんにゃ)】
道長の友人で、“いとこ”である。
花山天皇の義理の兄。
はんにゃの金田が、何の役かと思ったら
道長の“いとこ”の藤原一族と覚えておくこと。
◆藤原 義懐
【演:高橋 光臣】
右大臣・兼家の甥。
兼家の兄である、藤原伊尹の子。
叔母である安子(あんし/やすこ)が花山天皇の祖母であり、
姉の懐子が花山天皇の母であるため
叔父として、花山天皇を支える。
しかし、兼家の謀略によって、その権力を失うこととなる。
◆藤原 行成
【演:渡辺 大知】
道長の年下の友人で、共に学問を学ぶ。
兼家の兄である、藤原伊尹の孫。
道長や公任、斉信と一緒の時に、敬語で話すのが、行成。
◆藤原 顕光
【演:宮川 一朗太】
影の薄い公卿だが、長く政治の中枢に残る。
◆清原 元輔
【演:大森 博史】
歌人で、清少納言の父。
◆ききょう/清少納言
【演:ファーストサマーウイカ】
歌人・清原元輔の娘で、『枕草子』の作者。
後に一条天皇に入内した定子の女房となり、宮中に仕える。
◆安倍 晴明
【演:ユースケ・サンタマリア】
陰陽師。
右大臣・兼家の命で様々な企みの片棒を担ぐ。
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【まひろの家族】
◆まひろ/紫式部
【演:吉高 由里子】
本作の主役。『源氏物語』の作者。
◆藤原 為時
【演:岸谷 五朗】
先祖は、藤原北家の創始者・藤原房前であるが、
藤原家の末端にいる下級貴族。
和歌や漢籍に通じた学者であり、兼家の推挙で、幼き師貞親王(花山天皇)に学問を授ける。
◆ちやは
【演:国仲 涼子】
まひろ(紫式部)の母。
ある事件に巻き込まれ、幼き、まひろと弟を残し、早逝する。
◆藤原 惟規
【演:高杉 真宙】
まひろ(紫式部)の弟で、幼名は太郎。
勉学が苦手だが、明るい性格。
◆藤原 宣孝
【演:佐々木 蔵之介】
まひろ(紫式部)の父・藤原為時の親戚で友人。
まひろの良き理解者である。
何となく登場人物の概要がわかると、
1000年も前の平安時代のストーリーも
より頭に入ってきますね。
特に天皇家の対立や
関白の藤原頼忠、左大臣の源雅信、右大臣の藤原兼家の関係性、
ロバートの秋山演じる藤原実資が誰なのかが理解できると、
演出や脚本に隠された細かい部分が分かって
面白みに深みが増します。
ただ、文字情報だけだと、分かったような分からないような、なので
次回は「天皇家」の系図と藤原家の「系図」を使って、対立構造をサラっと紹介します。
「光る君へ」を見る際の参考になれば幸いです。
今回も長くなり恐縮です。
m(_ _)m
それでは、また。
(つづく)
(2024年2月11日投稿)
【つづきはコチラ】
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