見出し画像

自分なくしの旅 みうらじゅん、書評、読書

みうらじゅんさんの自伝本

「自分なくし」のビジネス本かと思って読み始めたが、そうではなく、みうらさんの自伝本小説。美大受験や10代の青春をみらうさんの視点で書かれている。
内容が本当かどうかはわからないが、私も地方からの東京への上京組なので、リアルに想像できて読みやすかった。

「自分探し」よりも「自分なくし」

マイ仏教の中で「自分なくし」というフレーズに衝撃を受けた。仏教に対するみうらさんの視点や単語がエンタメ性があって面白い。

諸法無我=自分なくし

諸法無我はいかなるものにも実体はないというお釈迦さまの尊い教え。
私は自分を出そうとするからうまくいかなかった、ということにこの本を読んでやっと気がついた。すでに30歳を過ぎていた。
思っていたよりもたいしたことのない自分をみつけてしまう。それを認めるか認めないか。

自分らしさの可能性については熱心なのですが、「自分をなくす」可能性には目を向けません。自分をなくせば変わることが簡単にできるし、それは思っているより悪いものではないかもしれません。

同時に漫画家の山田玲司さんの仏教解説動画がわかりやすくて面白い。

みんな「自分をなくせない」から苦しむしうまくいかないのではないか。
自分のなくしかたがわからないし、そもそも受け入れなれない。
おそらく、意味不明なのだと思う。

「自分をなくす」という視点で書籍を探すとたくさん出てくる。
同じことを違う視点で書いている気がする。

「自分なくし」を換言すると

・自分を捨てる、自分をなくす
・あきらめる、負けを認める
・呪い解く
・退行
・自分を出さない、相手にのる
・プラグを抜く(マトリックス)

自分を出さない

私自身、自分を出さないようにしようと意識し始めて、人生変わったように思う。
・相手のことを聞く
・自分のことは聞かれたら話す
・「そうなんですね」「わかります」という相槌を使う
なにより自分の意見を言う必要がないので、とても楽。
それまでは、なにか気の利いた質問や言葉を出さないといけないと思っていた。

「自分探し」ではなく「自分なくし」

仕事、子育て、近所付き合いでめっちゃ使えます。


いいなと思ったら応援しよう!