ソフトクリームは何故アガるのか
突然だが、皆はソフトクリームという単語でどんな事を連想するだろうか?
甘くて冷たくて、色とりどりの艶やかでユニークな形をしたスイーツ。
昔食べた味が思い浮かぶ人もいれば、ジリジリとした暑い夏の風景や、旅行中の思い出、サービスエリアやドライブ中の車内など様々な情景が思い浮かぶ人も多いだろう。
・ソフトクリームを食べた時にふと感じた事
つい先日、昼間に散歩をしていた時だ。
子供達がソフトクリームを食べながらスーパーの前にたむろしていた。
人が食べているのを見るとどうしてあんなに美味しそうに見えるのだろうか。私も迷わずその近くで売っていたソフトクリームを注文した。
ソフトクリームをお店のおばちゃんから手渡された瞬間、さっきまで無だった心がドキドキと高まっていくのを感じた。
そして食べた瞬間口いっぱいに広がる甘さ、なめらかな舌触り、ひんやりとした喉ごし…思わず心の中で「美味ェーーーー!!!!」と叫んだ。顔は真顔だ。
その時、私は思った。
ソフトクリームって、なんでこんなアガる*んだ?????
ということで、ソフトクリームを片手にすると人は何故テンションがアガるのか、個人の見解でいくつかアゲてみることにした。是非ソフトクリームを食べながらご覧頂きたい。
①家では食べられないレア感がある
まずはこれだ。通常のアイスクリームはスーパーに行けばいくらでもあり、中にはソフトクリームっぽいのも売っているが、あのとろける口溶けはなかなか再現出来ない。やはり気軽に手に入るとなるとテンションはあまり上がらないんじゃないだろうか。(家にソフトクリーム機がある人は除く)
とまあ余談はこの辺にしておいて、他にもパフェや焼肉、しゃぶしゃぶ、その地域にしかない料理など、家では気軽に食べれないからこそ人はテンションがアガるのかもしれない。
②旅行中に食べるものというイメージ
ソフトクリームが置いてある場所といえば、ほとんどが観光地やサービスエリアだ。その地域ならではのご当地ソフトクリームもあり、家族や友達と買って一緒に食べたなんて人も多いだろう。
冒頭でのソフトクリームと言われて連想した事が旅行中の楽しい思い出な人も多いのではないだろうか。
つまりソフトクリーム=ポジティブなイメージが印象付けられているからアガるのかもしれない。
③究極の体験型スイーツである
ソフトクリームが他の食べ物と大きく違うのは、時間制限(物理)があるということだ。
ビュッフェや人気のレストランなどにも時間制限があるが、そういう事ではない。
溶けるのだ。それも物凄いスピードで。
手渡されてテンションがアガったのも束の間、あれ?なんか指先が冷たい…と思った時にはもう遅い。急いで溶けかけているコーンに齧りつき、なるべく手がベッタベタにならないよう食べ進めていく。これでひと安心と思ったらさっき食い止めた筈の反対側がまた溶け出していく。急いでそこに喰らいつく。以下エンドレス。
上に乗ったアイスだけをじっくり楽しむ第一ラウンド、溶け出してからの熱いバトルが始まる第二ラウンド、コーンの最終地点まで辿りついた時の達成感と安心感。まさに体験型スイーツ。
傾けてしまって落としたら即ゲームオーバーのスリルがある所も、ソフトクリームのアガる一因なっているのではないだろうか。
④最後まで楽しませてくれるサプライズ性
ソフトクリームの醍醐味といえばやはりコーンだ。まれにカップで食べる事もあるが、デフォルトはコーンの上に乗せるスタイルだろう。
本来スイーツというものは器の上にちょこんと上品に佇んでいる物がほとんどだ。
否、ソフトクリームはそこにとんでもないサプライズがある。
そう、食べれるのだ。器が。
しかもこれがまた美味しい。パリパリ、サクサク、しっとり。ソフトクリーム単体に飽きてきた頃に、待ってましたと言わんばかりにコーンに到達する。更にはコーンの中にもアイスが埋まっているではないか。なんて嬉しいサプライズ。(たまに中身カスカスなのもある)
パフェを頼んだ際、初めは見た目も可愛くて色んな味わいがあって美味しいが、食べ進めていくと次第にぐっちゃぐちゃで映えもクソもない茶色いよくわからない液体になり、これ今何食べてんだろうとなった経験はないだろうか。
それがソフトクリームにはない。最後まで美しく食べ進める事ができる。
上に乗ったアイスだけでなく器まで食べれる背徳感、味の変化もあり最後の最後まで楽しめる、視覚的にも味覚的にも楽しいサプライズ性がソフトクリームの良さを引き立てているのではないかと思った。
・最後に
私個人が思うソフトクリームの魅力、すなわちアガる理由を真剣に考察してみた。書いててめちゃくちゃ食べたくなった。ソフトクリームを片手に散歩するだけでなんだか楽しい気持ちになるのは私だけじゃないと信じたい。
これを見てくれた方もこれからの暖かい季節、ソフトクリーム屋を見かけたらぜひ食べてみてほしい。そしてそれを片手に散歩するのをオススメする。きっと小さな幸せを感じれるはずだ。