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要介護5のSさんの暑さ対策。水分補給も欠かせません。 


北九州では、色とりどりの紫陽花が開き始めました。
日中の気温は30℃近く真夏の暑さに近づいていますが、
本日梅雨入りと発表もされ、これから気温の上下もありそうです。
 今日は、Sさん(仮名)から、ベッド上で暑さを乗り切るための工夫をご紹介します。


●エアコン、扇風機 と氷枕 ~意思伝達装置を使って

Sさんは、全く寝返りがうてないので、体に熱がこもりやすく、体温調整も難しい状態です。部屋では、日中はエアコンをつけたり、扇風機をかけたり、さらに氷枕をして過ごします。エアコンは、「意思伝達装置パソコン」を使い、手元のスイッチで本人が温度設定などの操作ができます。扇風機と氷枕はヘルパーがお手伝いします。

 

●寝苦しい夜は 冷えたペットボトルをアイスノン代わりに

夜は、ヘルパーが帰る前に枕の氷を換えて、おでこに「冷やすジェルシート」を貼ります。
それでも夜中に暑くなったら、Sさんはお父さんに起きてもらい、冷えたお茶の500mlのペットボトル2本を、脇の下に挟んでもらうようにしています。お茶を凍らせると冷たすぎるので、冷蔵庫で冷やしたものを使います。
 
発汗した時には、汗拭きシートも使用します。
 

●大切なのが水分補給

水分補給は、食事の時のほか、ヘルパーが滞在している間は2、3時間おきに行っています。
通院やリハビリ通院などで外出する時には、飲むゼリーを持参します。嚥下障害があって、とろみのない水は飲めないので、ゼリーを選んでいます。
外出の時間は長くても3時間以内ですが、出先で水分を心配なく摂れるようにいつも準備しています。
 
 
以上が、Sさんの暑さ対策ですが、細かな水分摂取や体温を下げる工夫は、私たち誰にとっても必要な心掛けだと思います。
特に高年齢の方は、季節を問わず、脱水症状で意識混濁を起こしたり、一時的に起き上がれなくなるような重い症状になることがあります。
無意識のうちに脱水や熱中症にならないように、私たち一人ひとり、日ごろからできることを心掛けておきたいものです。
若い方も、体力を過信せずに、ご注意ください。
 
 
紫陽花は、花の色別に花言葉があるそうで、所説あるようですが、
白は「寛容」、青や青紫は「辛抱強い愛情」、ピンクは「元気な女性」「強い愛情」、緑は「ひたむきな愛」だそうです。
私が接してるSさんは、まさに、心が広く、辛抱強く、お元気で、強い愛情と諦めない精神を持ち合わせている方です。
自分が自分自身にも、また家族や大切な人へも、そして関わる色々な方たちに、広い心で、いろいろな愛情をもって接していきたいです。

                     2023.5.29
          (なるくにさんのイラストを使わせてもらいました)

2023今年の紫陽花@北九州市


 


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