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煙吹くキノコ【奥入瀬 23/11/20】
晩秋の奥入瀬渓流では、目につく大きさのキノコはほとんど見かけなくなるのですが、まだ大きいのが残っていました。
しかも、とってもユニークなやつが。
ホコリタケと呼ばれるキノコの仲間です。
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まず、キノコそのものの形がユニーク。
いわゆる椎茸のような、傘状でヒダがあるタイプではなく、頭でっかちでポコンと丸い頭、そしてそのてっぺんに穴が空いています。
何よりユニークなのはその生態。
なんと、てっぺんの穴から胞子を飛ばすんです。
その様子をホコリが舞う様子に見立てて、ホコリタケというわけです。
胞子を飛ばすのには、外的な刺激が必要で、最適なのは雨の雫。
特に、高い位置の葉っぱに溜まった大きな雫が落ちてきた時には、ボフン!と胞子が出てきます。
動物に踏まれて破裂…なんてこともあるかも。
一度に全ての胞子が飛んでしまうよりも、少量ずつ何回にも分かれて、色々な方向に飛んだ方がたくさんの可能性があります。
なので、ホコリタケの胞子散布に最適なパートナーは雨なんです。
奥入瀬渓流の遊歩道沿いに発生するホコリタケにとっては、私たち人間も良きパートナーかもしれません。
ツアー中に見つけた時には、必ず全員でツンツンするからです笑
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強くデコピンしすぎました笑
誰しもがツンツンしたくなる…
不思議な魔力があるんです。きっと。
面白いのが、上の写真のように強くデコピンしてしまっても、ちゃんと元の形に戻るんです。
古くなると戻りにくくなりますが、状態の良いホコリタケだともう無限ツンツンです。
私が無限ツンツンしてる動画をあげておきますので、是非見てみてください。
一度凹んだホコリタケがポコッと元の形に戻る所にも要注目です。
私達はツンツンできて楽しいし、ホコリタケとしては胞子散布のお手伝いをしてもらっている…
win-winですよね?笑
キノコ観察が楽しめるのもあと少し。
明日はキノコさんぽでもしてみるかな。