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コロナ禍で生まれた、絆を結ぶ『縁むすび弁当』

自分が魚沼市の地域おこし協力隊になったのが、2019年の12月。その頃から騒がれ始めた世界的な事件といえば… そう、新型コロナウイルス(COVID-19)の流行だ。

魚沼市の大自然と、人のやさしさに魅せられて、家族から反対されながらも、何とか移住を決めて、地域おこし協力隊としてひとまず単身で魚沼市に来て、「さてこれから、地域の方と仲良くなって、どんな地域おこしをしていこうかな!」と意気込んでいた最中に起こった、この世界規模のパンデミック!!

最初はのんびりしていた、日本や魚沼市の対応も、だんだんと規制が厳しくなり「緊急事態宣言」が出され、自分の生活や活動にも影響を及ぼしてくるまでになる…

家族がまだ移住までは踏み切れなかった現状や、地域おこし協力隊の給与だけでは、育ち盛りの子ども2人を含めた家族全員を養って行けないリアルな現実のため、面接時から「関東と魚沼市の二拠点生活」が可能かどうかを、行政の方とも相談しながら模索して、許可をいただき、関東と魚沼市を行ったり来たりしながら活動をしていた自分にとって、『不要不急の外出禁止』『移動後の隔離』が必要な状態は、かなりの活動の自粛へと繋がった。

年度が変わる頃には、「移動をしないでください。」「家族のいる関東にしばらく戻るか、関東には行かずに魚沼市に居続けるか選択してください。」という話になったため、まだ先も見えず家族も不安を持ち、心配だったので、落ち着くまではしばらく関東に戻って、リモートワークをすることにした。

コロナ禍になり、旅行や外食も制限され、魚沼市須原の旅館民宿や飲食店も大きな打撃を受けていた。そんな須原地域の助けになることが何かできないかを、集落支援員さんや元気すもんプロジェクトチームの皆さんと考えた結果、辿り着いた答えが『縁むすび弁当』だった。

元々、集落支援員で、元気すもんプロジェクトメンバーでもある1人の方が、「近くの山古志みたいな地域の名物弁当が、守門にもあったらいいのになぁ〜」と言っていたので、その思いを昇華させるとともに、苦しんでいる民宿旅館や飲食店の手助けにもなるのでは?ということで、守門地域の食材を使った名物弁当の開発に乗り出した。

魚沼の代名詞『コシヒカリ』のご飯はもちろん、守門の郷土料理や季節の野菜(山菜)を使うことを条件に、お弁当をつくってくれる旅館民宿旅館、飲食店を探してもらった。

また、元気すもんの直売所でメンバーが作るのではなく、いくつもの店舗にお願いして加盟店になってもらい作ってもらうようにすることで、なるべく多くのお店の助けとなれるように、またその後も無理なく持続可能なものにしていけるように配慮した。

こうして念願の守門(魚沼市)の名物弁当『縁むすび弁当』が完成!! テイクアウトで楽しんでもらうことで、当時終わりが見えなかったコロナ禍で、気分が塞ぎがちだった地元の方のちょっとした楽しみにも繋がったかなと思う。

2020年7月10日発行「市報うおぬま」No.189より


華やかでボリューム満点! お値段も1,100円(税込)というお手頃価格で、新聞記事にも取り上げていただいたこともあり、ご好評いただいた。

中には、佐渡や関東の守門出身の方から、「新聞で守門の文字を久しぶりに見て、懐かしかった。頑張ってる姿を見て応援したいので、お弁当送ってもらえますか?」というお問い合わせもいただいたりした。ちょっと配送・配達が現実的には難しかったので、お弁当自体の配達は、ごめんなさいさせていただきましたが、「分かりました。コロナが落ち着いたら守門に食べに行くので、それまで頑張ってくださいね!」と励ましてくださる、皆様のお気持ちがすごく嬉しかった!

今では、さらに改良を加え、新パッケージやオリジナル箸袋の作成など、名物弁当としてのクオリティが高まっている。(現在は、物価高騰などもあり、お値段は1,300円(税込))

集落内での集会やお祝い事の時や、お花見・ブナ林でのランチタイム、年末年始やお盆で人が来た時、市外からの視察の方が来た時など、守門地域(魚沼市)の紹介を視覚的にも味覚的にもすることができる1つのツールとして、今でも非常に役立っている。

リモートワーク時は、自分が現場で動けないので、電話やメール、オンライン通信などを駆使して、連絡を取り合い、内容の決定や店舗へのお願い、チラシ作成などを行った。現場で動けないことにもどかしさを感じながらも、報連相の大切さを改めて学んだり、協力隊の活動の中でも初期の活動で、かつ地域の方との『協働』によって創り上げることができた仕組みだったので、5年間の地域おこし協力隊の活動の中でも、思い出深い活動の1つとして心に残っている。

縁むすび弁当が、これからも守門地域内の絆を深め、守門と人々のご縁を結ぶ存在であり続けてくれることを祈っている。


【地域おこし協力隊のイベント情報】
にいがた地域おこし協力隊 合同説明会開催!

新潟県の地域おこし協力隊に関心のある方、新潟移住に関心のある方、新潟県内の地域おこし協力隊の最新情報が手に入るオンラインイベントが開催されます!是非とも、この機会にご参加ください!

【日時】
令和6年12月19日(木曜日)19時~21時

【参加市町村(予定)】
14市町村
(長岡市/柏崎市/新発田市/小千谷市/十日町市/村上市/燕市/上越市/魚沼市/胎内市/阿賀町/出雲崎町/関川村/粟島浦村)

【参加方法】
オンライン開催(バーチャルプレイス「ovice(オヴィス)」を使用)

【対象者】
地域おこし協力隊の活動に興味のある方、応募を考えている方、新潟県への移住を検討している方 など

【申込等について】
・参加無料です。
・事前申込が必要ですので、12/15(日)までに下記のフォームからお申込みください。

<参加申込フォーム>
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSfbiucNTwYoAl_dyYE3jbk7BRoO8dC826iF38RXdqzRGF1ECQ/viewform?vc=0&c=0&w=1&flr=0

・申込いただいた方には、開催前に参加方法等をお知らせします。


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