雪の結晶とその研究者について知る 《石川県加賀市・雪の科学館》 | おとなの社会見学
北陸・石川県加賀市・片山津にある雪の科学館に行ってきました。
夏の家族旅行、今年は、越前海岸と白山の景色を見たいという私の希望が通り、温泉もある片山津に行くこととなりました。周辺のリサーチをする中で、理学部出身の長男が見つけたのが、この「中谷宇吉郎 雪の科学館」です。
片山津温泉は、柴山潟という潟(砂州または沿岸州によって海と切り離されてできた湖や沼。狭い水路で海に通ずるものもある。)の畔にある温泉街で、この博物館も湖畔にあります。
入館料は大人560円(高校生以下は無料)。中に入ると「先に映画を観られませんか」と声を掛けてくださいました。平日ということがあってか、臨時貸切上映です。施設名についている中谷宇吉郎博士とその研究についての記録映画でした。
映画では、中谷博士が、片山津出身であること、東大で寺田寅吉氏に師事したこと、北海道大学に赴任したのち、雪の結晶の美しさに感動して研究を始め、観察装置や研究室を開発・設置し世界で初めて人工的に雪の結晶を作り出したこと、グリーンランドなど海外でも調査・研究を行い活躍したことが紹介されていました。
自作の装置で気圧・温度と結晶の形の関係を解明したり、低温下で観察するために研究室自体を雪の下に作ったり、研究におけるパイオニアとしての姿勢にかっこよさを感じました。
映画が終わると、また「実験をお見せできますが、どうですか。」と誘っていただけました。はじめに見たのは、ダイヤモンドダストをシャボン膜に付け、結晶が成長するところでした。ライブで水の結晶ができるところを見たのは初めてでした。過冷却水に刺激を与えると一瞬で凍る実験も感動的でした。科学は面白い!
この他にも、チンダル像(氷の中で融解が起きる時にできる結晶のような模様)の観察や氷のペンダント作り、グリーンランドの石を敷き詰めた中庭に霧を発生させる擬似現地体験を楽しみました。
想像以上に充実した内容で、科学好きの私は大満足でした。
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私が最後に勤務した高校では、理科の実験・観察や、探究学習での現地取材を重視していました。
ライブで、生の現象を眼にするのは、「どのように?・なぜ?」という好奇心を引き起こす上でインパクトが大きいことを身をもって再認識しました。