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心根

久しぶりの投稿、どうも029です。
人の心根について、今日は書き留めてみようと思う。

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こころ‐ね【心根】 とは
心の奥底。本当の心。真情。本性。[goo辞書より]
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何年か前の話、幼稚園児~小学六年位までの方にかかわるお仕事をした事があった。
かなり前子供に流行した、カラフルな輪ゴムを使ってブレスレットや指輪を作るキットがある。その使い方をレクチャーするお仕事だった。
声を掛けて貰えた時にその仕事をするかかなり悩んだ。その理由は子供が得意ではなかったから。
でも生活苦もあり、チャレンジさせて貰う事にした。
いざその仕事をしてみて感じた事は、子供ってそれはそれは三者三様、十人十色。

飛び抜けて器用な子
飛び抜けて不器用な子
絶対に諦めない子
途中で飽きちゃう子

できた作品は持ち帰れる事になっていて、大半の子は最後まで頑張ってブレスレットを作って帰って行く。この仕事で2人だけ忘れられない子がいる。

一人はとっても不器用な子。
その子は大量のカラフルな輪ゴムの中から20本程選ぶ過程で
「この色はすき?」
「この色はすてき?」
「このキラキラは可愛い?」
と質問をする。ゴムを選び終わった頃には、他の席では、すでに3人はブレスレットを作り終わり帰って行っていた。
そして色選びより、ブレスレットを作る時間はその何倍もの時間をかけていた。
何度も失敗してはやり直しす。
「これでいい?」
「もう一度ここ教えて下さい」
この様な会話を何度も何度も繰り返す。
途中心配になり、こちらから
「大丈夫?ゴム持ち帰ってもいいですよ」
と提案するも。
無言で作成に没頭していた。
正直、不器用なんだなーとは思ったけど、不思議とイライラさせられたりするような事がなかった。
いよいよブレスレットを完成させると、その子は作ったブレスレットを差し出して
「教えてくれてありがとう!これあげます」
と言ってレクチャーをしたお礼に作ったブレスレットをプレゼントしてくれた。
その子の行動がなんだか心に突き刺さって消えなかった。

もう一人は飛び抜けて器用な子。
その子はズバ抜けて個性的な服装をしてていて、その服装とか雰囲気は、大人顔負けの拘りを感じさせるモノがあった。
その子はゴムを選び、ブレスレットを完成させるまで一言も言葉を発しなかった。しゃべれる子なのか話さない子なのかは不明だったがとにかく器用。
ブレスレットを作る傍らに立つ親御さんに
「とてもオシャレですね」
と声をかけた。親御さんは
「私が買った服は一切着てくれなくて…髪の毛も自分でするんですよ」
と少し困ったような、寂しそうな表情をしていた。
それを聞き、とってもかしこい子なんだなーと思いながら、その子の作業を親御さんと2人で見守った。
ブレスレットの作り方なんてちょこっと教えたら最後まで一人で作るような器用さだった。
ブレスレットが完成してその親子は足場やに帰っていった。
そして別の日にプライベートで出かけた先で、偶然その親子を見かけた。やっぱり目立つ。目を引く魅力がある子だな~と再確認した。親御さんはこちらには気が付かなかったが、お子さんの方がこちらに気が付いた。その瞬間その子は
「よっ✋」
という感じでこちらに手を振ったのだ。
その行動に胸がドキドキした、その気さくさは大人でもなかなか持ち合わせてる人は少ないのではないだろうか。

この2人の子供に自分が抱いた感情は、素敵な心根だった。幼いながら人をひきつける程の心根。尊敬や憧れに近い感情がある。その時の気持ちは今も忘れずに自分のココにある。

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