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雨後の筍と「ころして!」「ころして!」って叫ぶうるさいガキの話。
行きつけのカフェに行ったら、雨後の筍のように人が溢れてて座れるはずもなさそうなので、飲み物とおやつを買って外のベンチでゆっくりしようと。
まあ、外も外ですごい人だったけど、空間が広いし木々も素敵だしまあいっか。
雨後の筍って本とかでは読むけど、上手いこと言う。
人間も雨が降り続いた後の晴れ間には、筍とおんなじように溢れかえってくるものなんだなあと眺めていたら思い出したので、使ってみた。
それはそうと、ベンチの前にある大きな木の下で、幼稚園児くらいの男の子が何やら大騒ぎしている。
「うわぁああ、カメムシ!こいつくさいから ころして!」
と一緒にいたお父さんにギャンギャン何度も言ってる。
ひらがなで書くと無邪気な幼稚園生の言葉に見えるかもしれないけれど、要は「殺して!」だ。おいおいおい、えらく物騒な単語使うんだな。
ほら、お父さん、出番出番。と思っていると、
「本当だ、カメムシだー」
はっ?「本当だ、カメムシだー」じゃないだろ。それもちっちゃい声で。
今、まさに、愛する我が子に何らかの指導するチャンスなんじゃないの?
「くさいから 殺して!」って短絡的に公共の場所でギャンギャン騒いでるお前の息子に教育的指導ができるチャンスなんじゃないの?
でもそのお父さんは、自分のガキがギャンギャン言ってるのをほっといて、カメムシがいるらしき木の幹をぼやーっと眺めて突っ立ってる。
だめだ、こりゃだめだ。
カメムシさん、ごめんなさい。あなたの心の声が聞こえてくるようです。
「うるせえなあ、このガキ。鬱陶しいから 殺して」
子供は大人のニュアンスと違って残酷な言葉でもすぐ口にするとはいえ、そこに大人がいたら「そこ、言い方ね、変えようか?」とか「殺すって言うのはやぶさかじゃないね」とか「みんなが憩ってる場所でうるさくしないの」とか「お前も外で遊んで帰ってきた時、ものすごく足が臭いから、殺していい?」とか色々言えるんじゃないの?教えるのに体感する感じでいいタイミングだと思ったのに。
だからって、たまたま居合わせた赤の他人が「うるせーよ、殺すぞこらっ、一寸の虫にも五分の魂って知らないのか、知らなかったら教えてやるからそこに座れ」って言ったら(大人が言うとすごく口が悪く感じるけど、似たようなこと言ってるよね、そいつ)途端に警察(そこまではないか)呼ばれかねないじゃん。
お父さん、しっかりしてくれよ。
それともなにかい?お父さんもカメムシ殺しに賛成派なのかい?子供の頃、外で大騒ぎしてもほっとかれた部類なのかい?いや、そこだけじゃなくてさあ。
手でチャッチャッと払うか、もしくは君たちが移動すればいいことなんじゃない?
なんか悪いことして、その木の下に「よしって言うまで立ってなさいっ」て言われたわけでもないんだろうし、こんなに広い公園のその木下にたまたま通りかかっているだけじゃん。
おまけにカメムシの方が先にいたみたいだし。
臭いよ確かにカメムシは。
時々集団発生して田舎のコンビニとかで問題になったりしてるって、なんかで見たこともあるよ。
お洗濯物にくっついてて「これはっ!」と思った時には、すでにお部屋にインしてる時もある。
でも臭いのがカメムシなんだよ。
臭くなかったら、同じようによく見かけるカナブンとか黄金虫とかと形の違い以外、なんのインパクトもないじゃん。
光ってもないしエジプトで大切にされたって言う過去もないし。
臭くなかったらカメムシっていう名前も人間に覚えてもらえなかったよ、きっと。
簡単に「殺して!」とか言うのはねって教えるいいチャンスだったのに、そうしたらガキから子供くらいには成長できたはず。
お母さんが一緒だったら、その場をどんなふうに収めたんだろう。
モヤモヤモヤ。
カプチーノが冷めちゃうじゃん。
いいお天気はいいね、お日様ありがとう。
変なことあってもお日様に当たってると何だか幸せになれる。
今日はこれから記念すべき第一回フィルム現像お願いします大会に出かけようと思っている。
昨日は散々なお天気だったのに、今日はとっても素敵なお天気。
ほらね、私はあのクソガキよりはお利口さんにしてる(つもり)だから、金曜日にフィルム出しに行くって言ってたらいいお天気になったじゃん。って事にして、ありがたく享受させていただこう。
今週も今日でお仕事おわりーの皆さま、お疲れ様でした。
いい週末をお過ごしください。
桜もきっと咲いてるよね。
それから、生まれてから大して時間の経ってないガキンチョよ「臭いからカメムシ殺してっ」ていう前にこれを読んでからにしな。カメムシにはカメムシなりの人生があるんだよ。最後の方のカメムシの呼び方の方言なんて見たら、ちょっぴり泣けてくるから。
初めて知ったので、しつこいけどおまけで抜粋。
カメムシの分泌液は、彼らの身体にとっても化学的に有害である。このため、カメムシの体表は、飛散させた液が自身に浸み込まないように厚いセメント層で保護されている。また、瓶の中にカメムシを入れ、つついて臭いを出させた後で蓋を閉めておくと失神、蓋を開ければ元気になるが放置すると死んでしまうことがある。
カメムシ学者の中には、臭いでカメムシの種類をかぎ分ける者もいる。
おおおおおおおっ。プロってすごい。
良い週末を!アゲイン。