タロットであなたを語りたい(ヒスイさんの場合)
ヒスイさん。翡翠さん。
うちの娘の名前にも入っているので勝手に喜んでいるオラヴです。
ヒスイさんはなんでもごった煮でいろんなものを内部に包括されている。
興味があるものなら煮ても焼いても食べちゃう方。
そうやって自身のイメージや創造力をどこまでも試そうとされる方。
そんなヒスイさんをアフタータロットデッキで一枚引いてみました。
ペンタクル10!!!
通常のタロットの絵柄と比べてみます。
こうやって比較してみると面白いですね‼️
ぼくのうちはずーっと昔からお酒をつくっている。
お爺ちゃんのそのまたお爺ちゃんのお爺ちゃんくらいからずっと酒造りをしている。
町の人はお爺ちゃんの酒蔵で働いている人が多いから、みんなお爺ちゃんのことを旦那様とかマスターとか呼んでいる。
ぼくにとっては、ぼくのお爺ちゃんでしかないけど。
春のお祭りの日にパパはママと出会った。
パパはママがとても綺麗で若くて素敵だったっていつも言ってる。
ママはパパの身につけている服や宝石が綺麗でそして逞しかったから、きっと一生幸せに暮らせるだろうなと思って結婚したって言ってる。
ふたりは仲良しだからぼくは安心する。
お爺ちゃんだけはパパとママのことをいつも心配そうに見ている。
どうしてかな。
みんなあんなに笑っているのに。
今日もお爺ちゃんはパパとママを見ている。
ママはもう外に出て行った。
散歩してくるっていつも同じことをいう。
パパはそんなママを追いかけようとせずにただ見ているだけだ。
お爺ちゃんのため息が聞こえてきた。
こんなにたくさんの金貨があって、不自由のない生活があって、皆から尊敬されているおじいちゃん。
でも全然笑わない。
しあわせなのかな。
楽しいのかな。
おじいちゃんはあまりぼくと遊んでくれない。
ぼくが大切な金貨を一枚取り上げても気づかないんだ。
大好きなぼくのシロが、フリスビーと勘違いして尻尾をふっている。
遊んでもイイかな。
投げてもいいかな。
ぼくが金貨を投げたら何かかわるかな。
綺麗ですごい家だけど、あたりまえになると飽きるってママが言ってた。
息ができないって悲しそうだった。
金貨もいらないって。
ママは本当は物語を書く人になりたかったんだって。
でも紙とペンをお爺ちゃんに取り上げられてから、ママはぼくと遊んでくれなくなっちゃった。
金貨とシロと遊ぶしかなくなったぼく。
今日はもうこの金貨を全部捨てちゃおうかな。
フリスビーみたいに誰かれかまわず欲しがる人に投げてやるんだ。
きっと楽しいよね。
だってこれはただの遊びだもん。
カードからインスパイアされて書き上げました。どの人がヒスイさんなのか、いろんな感情を含め、感じてもらえると嬉しいです。
ヒスイさんへ。
オラヴ153