89.高齢者が、はい!と元気よく返事をしてるからといって、理解しているとは限らない。
うちの87歳母に限らず、高齢になると、耳が遠くなって、話が聞き取りにくくなります。でもなぜか、一瞬だけ明瞭に聞こえてるのかな?と思う時があります。それは、
他人に話しかけられたとき。
認知症であろうとなかろうと、高齢者が他人さんから話しかけられたとき、瞬間的にシャキッとしてしまうことって、ありませんか?介護されている方や、高齢の親御さんを持つご家族さんなら、この場面に遭遇したことがあるのではないでしょうか。
わが母の場合、病院やクリニックに行ったときに、話しかけられたら、
意味も分からず、元気に返事をしてしまう
傾向が強いです。後で、確認しても、結構見当違いなことを言います。なので、母の返事は、あまり当てになりません。おそらく認知症の初期症状であるMCI(軽度認知障害)が始まっているのではないかと思われます。
母の返事を聞いて、何も知らない人は、(ああ、元気な方だな)と誤解して、(私の話を分かってくれた)と勘違いします。例えば、「次回の来院予約」や「病状の説明」等、超重要な話をされる時、全然理解できてないのに、
はいっ!はいっ!
と元気に返事をしてしまうのです。母は、腰の骨を圧迫骨折しているのですが、「私が連れて行くよ」と伝えていたにもかかわらず、次回の来院予約を一日間違えて、痛い腰を抑えながら、87歳父と共に外科クリニックへ行ったのです。そして受付で、
予約は明日ですよ。
と言われてしまったと、苦笑いしていました。最近こういうことが続いているので、87歳父だけでなく、母もおそらく
認知症よ、こんにちは。
の世界に入ってきているのだと思います。
とはいえ、急いで認知症の診察に連れて行って、薬をもらって、といった行動は、もうとりません。認知症の薬に関しては、診立てが難しく、処方を間違えると余計に悪化する恐れがあるので、娘の私としては、
できることをできる範囲で、見守る。
という姿勢を貫こうと思っています。
これまでのお話は、こちらのマガジンで読めます。
終活って、ひとりでやろうとすると、途中で挫折したりします。趣味:終活って言ってる終活プロデューサー(終活P)の私を頼ってください!多分お役に立てると思います。