BAHAMA KITCHEN - 開業編 其の八
はいども、オッティです。
物件探しの最中にあったエピソードをひとつ、といったところからいきます。
そこは営業中のカフェで、どんなきっかけだったかちょっと忘れてしまったのだが、流行り始めていた時間貸しで間借りするスタイルで借りれそうかも、ということがあった。
よく聞く既に契約中のお店の空き時間などを他の人に貸すというような形式である。
この時は昼間にそこの方がカフェを営業しており、夜の空いた時間帯を誰か使いたい人がいれば、というお話だった。
一度営業中に挨拶に伺い、店長の方とは仲良く話もさせていただき、あらためて店内設備を確認する機会をいただいた。
U&Kと共に店内をいろいろと見せていただき、オーナーさんと諸条件を擦り合わせ確認する日がやってくる。
先方の管理会社の方も来てくださり色々と話を進めていく。
営業終了後となる夜の時間帯を借す借りるの流れへ。
その時間分のお家賃はさぁおいくらですね、となるのだが、オーナーさんが提示する額の認識にそれぞれズレが。
少々お高い額である。
このタイミングでいきなり管理会社の方までもが、オーナーさんそれはちょっと話違いませんか?みたいな雰囲気に。
もちろん自分達からしても、あれ?初めに聞いた額と変わってきてるな、となったのだが、土壇場でオーナーさんは欲が出ちゃったのだろう。
そう、少し話が進み始めると、またうまくいきそうだな、てなると人って欲が出ちゃうものだ。
そもそも物件側の人間である管理会社の方まで、オーナーさんやっちゃいましたね、とか言っている始末だったw。
欲が出てしまう気持ちはわからんでもないが、この時、あ、俺はこうならないよう気をつけよう、と思ったw。
とはいえ、果たして今現在自分が完璧な人格者であるかというとそんな自信は全くないが、まぁ人間てのは欲が出ちゃう生き物だ。
そんな感じでこの件は終了し、これもまたひとつ経営者として勉強になる経験であった。
開業編 其の六にて登場した心強き出資者の一人であるYちゃんが渋谷のお店をコンサル?しているとかなんとかで、実はそのお店が閉店するのだけど一応見てみる?という連絡をもらい、もうかれこれ納得の物件にご縁のなかった我々は今度こそ!とウキウキしながら内見へ。
10坪あるかないかのこじんまりとした佇まいだが、U&Kと共にこれならあれをこーしてあーして、とわりとイメージは膨らんでいく。
そしてYちゃんとのご縁、加えて何やら一刻も早く手放したい事情があるようで造作譲渡料を安く提示してくださった。
また壁の一面がガラス張りで、そのガラス一面を隔てて小スペースながらもテラスがあり、狭いわりには開放感を感じることができ、厨房機器も比較的新しく好印象。
というのも、早く手放したいという何らかの事情による影響があるのかはわからないが、そもそもオープンして1年経っていないというのだ。
U&Kを中心に携わってくれていた方々と相談し、初期投資がかなり抑えられること、そしてレコード世界一と言われていた街渋谷、その中でもメインスポットとなる宇田川町、そしてYちゃんとの繋がりなどなど諸々の状況、ご縁と嗅覚からこの物件に決め、全てが慌ただしく動いていく。
同時にYちゃん同席のもと法人の登録、法人の銀行口座開設、管理会社さんとの契約などなど進めていき、急ピッチで各所整えていった。
法人の登録にもまず手続き自体にお金がかかるのだが、定款の作成などわけのわからないことばかりだ。
とりあえず税金、経費計上などのことも踏まえ想像できるありとあらゆる業務を登録し手続き完了。
法人の銀行口座は、とりあえず申請するだけしといて審査通ったところを使えばいいだろう、ということでいったん大手4大バンクは全て申し込むものの、設立初年ということもあってか全て審査が通らなかった。
世の中は本当に厳しい。
そして何をするにもお金が必要である。
結局、手数料は高いが地域密着、中小企業に強い信用金庫でなんとか口座開設を完了した。
そしてUがこの当時勤めていたカフェには、当然ながら本人は開業と退職の旨を伝え、またKも同じくして退職の手配をし、彼らは現場の器具やお皿といった店舗に必要なものをピックするなどの準備に追われていた。
ひとつずつ、少しずつ、各々が準備を進めていき日々ワクワクも積もっていくが、まぁ何とも世の中うまくいかないものだ。
トラブルは絶えない。
なんと管理会社さんがこの物件をダブル契約してしまっていたのだ。
つづく〜。