シュタイナー教育とは...
わたしたちの考えるシュタイナー教育
シュタイナーは宇宙のもの知り博士で、人間と世界のめくるめく秘密とつながりをいくつも発見しました。シュタイナーの思い描いた人間観のもと、こどもたちが健やかに育ちゆく社会を願い、およそ100年前の1919年、ドイツの地に世界で初めてのシュタイナー学校が生まれました。文化や思想の違いを超えて、学校により独自の発展をとげながらも、今なお世界中で1000校を超えるシュタイナー学校が生まれています。それぞれの時代や地域のなかに、風に乗ってきた種が芽吹くように、教育活動が根を下ろしているのでしょう。
おひさまの丘のこどもたちは、仲間と共に学ぶことを喜び、明日の授業を楽しみにしています。おとぎ話しに夢中になりながらも世界を力強くまなざし、たくさん手足を動かしながらも静かにノートを書いています。
こどもたちは創造の日々、毛糸を編み、水彩を描き、木を削って作品をつくります。たくさん絵を描き、詩を唱え、手をつないで歌をうたいます。動きがあって、音が聞こえて、色にあふれる教育芸術とも呼ばれる時間が、ここおひさまの丘にも確かに息づいています。
先生たちから授けられる世界に穏やかに感動し、授業を通してこどもたちはいくつもの結びつきを手にしていきます。草木や石ころたちとも、星や空の鳥たちとも、そばにいる他者や、この広い世界、そしてほんとうの私とも。
シュタイナー教育は健やかな人間を育もうとする祈りです。みすからの意志で為し遂げていくこと、瑞々しい感受性で豊かに感じること、深くたくましく考えることを道しるべに、今日の中に明日を育んでいます。
いつか若者になったこどもたちが未来、社会に恵みをもたらし、自分を信じて人生を歩んでいくことができますように。
文:片平 健吾
水彩:山田 泉
(共におひさまの丘 宮城シュタイナー学園 担任教師)