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CINEMAレポ vol.17 「ホールドオーバーズ 置いてけぼりのホリディ」(2023年)

「ホールドオーバーズ 置いてけぼりのホリディ」
The Holdovers
(2023年/アメリカ)

 6月の暑い日に見たクリスマスのお話。これがとっても面白かった…! 

 舞台は全寮制のバートン校。クリスマス休暇に家に帰れない子どもたちの子守り役を命じられた嫌われ者の教師ポール・ハナムと家族関係が複雑で反抗的な生徒アンガス・タリー、寮の料理長で息子をベトナム戦争で亡くしたメアリー・ラム。
 年齢も生い立ちも境遇も全くちがう、3人の「ホールドオーバーズ(残留者)」のクリスマス休暇での交流が描かれた物語です。 

 映画が始まると、オープニングクレジットで出てきたレトロなユニバーサルのロゴデザイン(おそらく70年当時のもの?)にグッと意識が引き込まれた…!そのあとの広がる雪景色のカットに心が穏やかになってずっと見てたくなるような気持ちに。この映画はきっと好きなやつだな〜とお気に入りになる予感を感じました。 

 劇中、ハナムとアンガスの攻防がとにかくおかしかった。こうやってしょっちゅうバトルしてる同級生と堅物先生いたよな〜って自分の学生時代を思い出したりして。笑
 その二人を見守るメアリーの付かず離れずな距離感も見ていてとても心地いい…!チグハグなはずの3人なのに、だんだんとバランスの取れていく雰囲気が微笑ましかったな〜。

 喜ばしい展開もあるけどどちらかといえば切ないし、人生そんなにうまくはいかないよね!的な作品。でも、それも悪くないかもと思える前向きさがわたしはとっても好きでした。

 クリスマスまでに配信されていたら、今年のクリスマスはこの作品をもう一度見たい!クリスマスにぴったりのやさしい映画。オススメです。

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