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CINEMAレポ vol.15 「違国日記」(2024年)

「違国日記」
(2024年/日本)

 ヤマシタトモコの同名漫画の映画化作品。事故で亡くなった姉の娘を勢いで引き取ることになった、人見知りの小説家・槙生(まきお)と人懐っこい姪・朝(あさ)。対照的なふたりの共同生活を通したヒューマンドラマが描かれています。

 共同生活を通して変化していく主人公ふたりの関係性が愛おしい!特別大きな盛り上がりこそないけれど、「いってきます」「いってらっしゃい」のやりとりだけで心が動かされるような作品でした。

 言葉選びがそうさせるのか、槙生がずっとかっこよかったな〜。自分の発する言葉に対して厳密さを感じるというんでしょうか…。その感情に見合う言葉がなければ発さない、みたいな潔い雰囲気が好きでした。
 一方で朝は自分の感情がわからないからなのか、人の感情を覗くように悪気なく干渉しようとしていくので見ていて少しヒヤヒヤした。干渉されるのは嫌だけど自分がしちゃってたりする思春期あるある。(と思うのはわたしだけ?笑)喜怒哀楽に素直で憎めない10代らしさがまぶしい!

 餃子をみんなで食べるシーン、森本さんと朝の屋上でのシーンがわたしはお気に入り。
 原作を読んでないのだけど、あの屋上でのクスッと笑える展開は原作通りなのかな?あそこだけ日常の中のほんのちょこっとの非日常って感じがあって漫画的な雰囲気がとても好きでした。

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