働きたい病の不登校児母が「職業訓練」に出会うの巻
現在小学4年生の長男が
小学3年生の秋に学校に行かなくなってから
私は十数年働いた 仕事を辞めた
仕事を辞めてしばらくは 部屋を片付けたり
長男と程よい距離を取りつつも
家で過ごす生活に少しずつ馴染んでいった
ところが 仕事を辞めることが決まってからというもの
「次の仕事は何をしよう? 近場で短時間なら働けるんじゃないか」と
夜な夜な「求人情報サイト」を開いては
【パート・在宅ワーク・短時間・福祉】などの
キーワードを入力し 検索を繰り返す日々だった
当時の気持ちを書いた記事はこちら↓↓↓↓
十数年ぶりの「ハローワーク」
新卒で勤めた会社を辞めた時に訪れて以来
縁がなかったハローワークは
建物の外観も中も 薄汚れていて
建物に入るだけで なんだかどんよりした気分になった
3階は「失業給付」の認定に訪れる人でごった返していた
「雇用保険受給資格者証」と書かれた書類に
・今すぐ、働く気があるか
・求職活動の回数(最低2回以上) について記載する欄がある
私は必要事項を埋めた 書類を持ちながら
「ここに並べ」とされる列に並ぶ
無造作に置かれた椅子に座り 自分が呼ばれるまで
時が来るのを待っている
失業給付を受ける「失業母」
テレビ画面からは
「失業給付を受けるには…」と時代遅れの服を着た女性がしゃべり続けている
ここでは 使いまわされた映像がずっと垂れ流しになっているのだろう
その映像に目を留める者はおらず
誰もが目を合わせず 無表情で宙を眺めているだけだ
20分ほどすると 抑揚のない声で番号が呼ばれる
名前ではなく4桁の番号
「ニセンゴヒャクロクジュウイチバン(2561番)の方~!」
私の名前ではなく さっき与えられた4桁の番号である
4桁の番号を付けられた人々
ここに居るのは
自分の番を待っている間に 居眠りをする初老の男性
赤ちゃんを抱っこしながら並ぶ 30代位の母親
足を引きずりながらやってきた ヘルプマークをつけた男性
スーツ姿できょろきょろ辺りを見回している 20代位の男性
事情はそれぞれ違えど
仕事を辞め「求職活動中」という共通点だけで
4桁の番号を付けられて テキトーに整列させられている
時に書類の不備を指摘されて、立ったまま書類を書き直させられている
隣の『職業相談』のカウンターからは
「俺だって働きたいけどさ!」と怒鳴っている声が聞こえたりもする
職員は 冷静を装い 黙って話を聞いている
この空気に 息が詰まりそうになる
仕事を辞めた理由も様々 これからどうしたいのかも様々
そんな一人一人の事情はどうでもよく
ここに集められている
自分の番号が呼ばれたら ハンコが押された書類は返され
「次回の認定日は〇月〇日 遅れないようにお越しください」
と無表情にそれだけを告げられ あっという間に帰される
~あんたら働いてないけど お金はやるからさ ちゃんと書類くらい書けよ~
なんだか そう言われている気がして
居心地の悪いこの空間から 一刻も早く逃げ出したくなる
働きたいけど働けない理由
ハローワークに行くのは嫌だったが
失業給付を受け取るためには 月に1回ここを訪れなければならなかった
既定の支給期間が終われば 給料に代わる所得はない
「働きたい 少しの時間でも働きたい」
そう思いながら ハローワークの片隅のパソコンで求人検索をしては
どうにかこんな自分でも働ける場所はないかと
求人票をプリントし続けるのだった
一方で 不登校の長男は 気まぐれに学校に顔を出したり
フリースクールへ見学に行ったりしていた
親の付き添いがないと外出のできない長男と過ごしているので
長男次第で 私の予定はコロコロ変わり
長男の過ごし方を優先する以上
私が決まった時間に働くことは たとえ数時間でも難しい状況だった
働きたいと思っていた私も
「今はその時ではないかもしれない」と 自分を納得させていた
期限のない``モラトリアム人間‘‘になっているようだった
急がば学べ!?
ハローワークに来るのも 今日が2回目
手続きはあっという間に終わった
さあ帰ろうと 出口に向かったその時
自動ドアの横に
「職業訓練を受けてみませんか!? 〜急がば学べ〜」と書かれた
ポスターが目に留まった
「・・・急がば学べ!? その手があったか!」
これまではなるべく早く ここから去りたい一心で
この類のポスターには 目もくれなかった
ハッとした私は ポスターの下に置いてあった チラシを掴み
『職業訓練』と書かれた窓口へ向かった
「職業訓練」の窓口へ
職業訓練の窓口で 相談に乗ってくれた女性職員は
とても感じがよかった 失業給付の窓口とはまるで雰囲気が違う
職業訓練が受けられるではないか!このモラトリアム期間に
私は学べばいいんじゃないか!
職員に話を聞いてみると 求職中であれば
テキスト代の自己負担はあるものの
興味のある職種の資格が取れたり 学べたりする
「いつか地元で短時間のヘルパーとして働くことならできるのでは」
そう思っていた私は
職業訓練の分厚い冊子の中から 「介護職員初任者研修」を見つけ
これがいい!と 勢いよくブックマークを付けた
ところが よくよく見ると
週5日 朝早くから夕方まで 都心まで通わなければならない
無理だ・・・
わたし働くことはおろか 学ぶこともできないのか
不登校児の親には「オンライン講座」が最適なり
肩を落としたのも、束の間
「おい、オンライン講座ってのがあるぞ」
自宅に居ながらにして、学べる?
私にぴったりやないですか
さすがに「介護職員初任者研修」は 実技が主な授業内容のため
オンライン受講は無理だったが 幸いにもオンライン講座の中で
自分でも学びたい内容があったのだ!
しかも、相談員に聞くと
「失業給付を受けている期間中に 受講が決まれば
受講生として学んでいる期間は 失業給付が延長される」
という 寝耳に水の情報までいただいた
こ、これだー!!!!
働きたかった不登校児の母に ようやく陽が当たる時が来たー!
どうなることやら・・・ その後の話はまた今度