小さな違和感がたくさんある場所〜介護施設〜
私は施設で介護の仕事をしています。
働いていると小さいんだけれど、たくさんの違和感に遭遇します。
それはいろんな価値観をもった職員がいるからこその話。
日々感じるちょっとした違和感を持ちながら、介護の仕事をしているよという話をしようと思います。
3パターンの人間
介護の職員には大きく分けて3パターンの人間がいると思っています。
①利用者のペースに自分を合わせる人
②自分のペースに利用者を合わせる人
③ハイブリット型
ハイブリット型は、利用者さんのペースに合わせつつも、必要に応じてこちらのペースで誘導したりします。
ここで大事なのは、決定権は利用者さんにあるということ。何をしたいか?その選択は利用者さんの考えを優先させ、その他の身の回りのことを職員がパパッと行う。
職員のペースに合わせることは、利用者さんの気持ちを無視しているので良くないですし、逆に利用者さんの気持ちを聞きすぎるのも、安全な判断を出せない方もいらっしゃるので聞きすぎるというのも、あまり良くない。
介護に携わる者は、丁度いい塩梅スキルが必要だと感じています。
入浴の準備
ある日の入浴介助。
その職員は、一番に脱衣所へ到着をしました。そして、入浴する利用者さんを連れてきて服を脱がせます。まだお風呂のお湯も入れてなければ、あらゆる準備ができていないのにも関わらず、真っ裸にしていき準備ができるまで利用者さんを待たせています。
その職員は、自分の仕事を自分のペースで行なっています。
私だったら、服を脱いだらすぐにシャワーを浴びられる準備が整ってから利用者さんを連れてきます。
ですが利用者さんの気持ちよりも自分のペースで行動している職員にとって、それは何の違和感も持たないことのようです。
いろんな考え
たくさんの職員がいますから、いろんな考え方があるのは当たり前です。
お風呂に入るのだから、服を脱いで準備をしていればすぐに入れるでしょ!
うん。そうなんだけどなんか違う。
放置された利用者さんの気持ちは?まだ支度のできていない職員の急かされる気持ちは?そこにはいろんな気持ちが存在していて、全ての意見を聞き入れることはできないかもしれないけれど寄り添うことはできるよな。
この一つの出来事でいろんなモヤモヤを感じる私。
しかし、そういう行動の早い職員がいるから仕事が回っているのも確かですし、利用者さんの意見をしっかり聞く職員ばかりですと、一生業務が終わらないことも確かです。
いい塩梅が必要といいましたが、塩梅も人それぞれ心地よく感じる度合いも違います。
人の感情を相手にする、正解の見つけにくい職場だからこその悩みかもしれません。
小さな違和感
小さな違和感も、毎日続けば大きなストレスになっていきます。
違和感に気づいているにも関わらず、見ないふりをしている自分に悲しくなることがあります。
それに耐えられなくなり、職場を去る人もいます。
人相手ですと、一人一人考え方が異なるのでルールがなかなか決められないのが難しいところ。
唯一できることは、この人はこんな価値観で生きているんだと、さまざまな職員たちを見て日々勉強させてもらえることです。
介護施設では、そんな小さな違和感と戦いながら働いています。