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ミンデル博士曰く、現実は3つある!?

「現実はひとつじゃない」こう言われて驚く人は多いでしょう。

しかし、心理学者・アーノルド・ミンデル博士によると、現実は3つの異なる次元で捉えられると言うのです。


「3つの現実レベル」を知れば、物事も進みやすく、人間関係も良好になる!


ミンデル博士によると、我々は現実を異なる3つの層に切り分け、常に行き来していると言います。

3つの層とは、目に見えて他者と合意できる「合意的現実レベル」、その人の想いや感情など他者と合意しにくい「ドリーミング・レベル」、日常意識や夢そのものが生まれる前の源となる「エッセンス・レベル」の3つです。

これらを「3つの現実レベル」と呼びます。

この考え方を押さえておけば、例えば会議などの場面で深い相互理解を促して合意形成を進められたり、人間関係でも良好な関係性を醸成できたりすることができます。

具体的に見ていきましょう。

まず「合意的現実レベル」です。これは具体的で観察可能な現実を指します。例えば、家庭や職場などで起こる日常の出来事、経営における財務諸表の数字などが該当します。

次いで「ドリーミング・レベル」です。これは他人と合意しにくい現実を指し、例えば感情や身体感覚、その人が大切にしている思いやビジョンなどが該当します。これらは目に見えないため、しばしば人間関係において葛藤の原因になりえます。

最後に「エッセンス・レベル」です。これは意識が存在する前の抽象的な現実を表します。言葉では説明しづらいエネルギーの源であり、宇宙が生まれる前の世界、あるいは、仏教の「空」に似た状態とされています。難解な概念ですがが、個人や組織の行動や変革において重要な要素です。


3つの現実レベルをうまく活用できれば、日常のあらゆる場面の問題を解決できる


こうした概念にスピリチュアルな印象を受ける方も多いでしょうが、意外にも日常生活で役立てることができます。

たとえば、夫婦間での摩擦が生じた場合を考えてみましょう。

一方のパートナーが経済的な問題(合意的現実)について話し、もう一方が自分の気持ち(ドリーミング)について話している場面を想像してみてください。

妻「あなた、こんな高価なものを勝手に買ってきたなんて、信じられないわ!」
夫「でも、これ、ずっと前から欲しかったんだよ!」

こんな場面です。まさにすれ違いの場面ですが、この「3つの現実レベル」の理論を活用することで、問題解決が可能です。

この場面を俯瞰すればお分かりの通り、合意的現実のレベルで何かを変えようとしても、心は動かないのです。また、ドリーミング・レベルの話だけでも、現実は何も動きません。

しかし、ここで重要なのは、夫婦関係が始まった「エッセンス・レベル」に目を向け、そこに意味を見出すことです。

「他の可能性もあったなかで、なぜ、この関係が始まったんだろうか?」

ここに意識を向けると、ドリーミングが共有され、合意的現実へと進む道が開けるのです。このプロセスが大事です。

物事が生まれたり進化したりする過程は、通常、エッセンス・レベルで何かが始まり、ドリーミング・レベルで逡巡しながら、最終的に合意的現実で具体化されるという一連のプロセスを経ます。

この「3つの現実レベル」の考え方は、人々や組織を動かす上で非常に有用です。相手が現在どの現実レベルにいるのかを理解し、それに合わせて行動することが大切です。こうすることで、目の前の課題や状況をより効果的に改善する可能性が高まります。

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