アジャイル組織と自律型組織、どう違う?
近年、たびたび耳にする「アジャイル組織」と「自律型組織」。皆さんはその違いをどう定義するでしょうか?
両者ともに明確な定義はありませんが、比較の中からその違いを見出してみたいと思います。
そもそもアジャイル組織とは何か?
アジャイル組織は、組織を小さなチームの集合体と捉え、権限を分散させることで、迅速な意思決定や素早い開発サイクルを可能にする組織のことを言います。
この概念は、2001年にアメリカで開催された「アジャイルソフトウェア開発宣言」によって提唱されました。
アジャイル組織は、デジタルデバイスの高度化や市場の変化に対応するための柔軟性や俊敏性を重視し、SpotifyやNetflixなどのIT企業が具体的な事例として挙げられる。
自律型組織とはどういう組織か?
自律型組織は、組織内で明確な上下関係を持たず、権力をメンバーに分散する組織形態を指します。
個々のメンバーが目標に向かって自主的に行動し、意思決定の権限が分散されているのが特徴です。
自律型組織は、例えばアジャイル型組織やティール組織、ホラクラシー組織などの種類が存在し、GoogleやZapposなどのIT企業や、ハーバード大学やマッキンゼーなどがその具体事例として挙げられる。
両者はどう違うのか?アジャイル組織と自律型組織の違い
アジャイル組織と自律型組織は、両者とも権限を分散させることで柔軟に業務を進める組織形態ですが、その違いは目的や手段にあります。
アジャイル組織は、ソフトウェア開発に焦点を当て、顧客ニーズに素早く応えることを重視する一方、自律型組織は個人の能力や創造性を最大限に引き出すことを目指しています。
こう見ると、それぞれのメリットやデメリットも見えてきます。
アジャイル組織のメリットは、顧客ニーズへの迅速な対応やチームワークの向上、変化への柔軟な対応が挙げられる一方、チーム間調整の困難や個人の負担増などのデメリットも存在します。一方、自律型組織のメリットは個人のモチベーションや創造性の向上、組織の柔軟性強化が挙げられるが、一体感や方向性の欠如、コントロールの難しさなどのデメリットもあります。
流行りに流されず、両組織形態の利点を活かして、組織の柔軟性と生産性を向上させる取り組みを検討することが大切でしょう。
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