詩のご紹介153 大平原の黄昏(小黒恵子作) ~モンキーパズル~
こんにちは。小黒恵子童謡記念館です。
小黒恵子最後の詩集となる「童謡集:モンキーパズル」では、野に咲く小さな草花や虫を歌った詩から、サバンナで繰り広げられる鳥獣の死闘の詩まで、色々な詩が含まれています。
今回は、「大平原の黄昏」~Ⅲ~ です。
「童謡集:モンキーパズル」については、下記をご覧ください。
大平原の黄昏
~モンキーパズル Ⅲより~
小黒恵子 作
風もなく
音もなく
地平線(ちへいせん)に
夕日が溶(と)ける
浮(う)かぶ影絵(かげえ)は
アカシアの 拡(ひろ)げた枝(えだ)と
ねぐらに群(む)れて帰る
動物(どうぶつ)たち
ああ
大自然(だいしぜん)の限(がぎ)りない 美(うつく)しさ
今日(きょう)を生きる 幸(しあわ)せよ
風もなく
音もなく
地平線に
夕日が溶(と)ける
雲のふちを 金色に染(そ)めて
この詩は、「少年少女合唱のための組曲 飛べ しま馬 ー野生の大地アフリカの詩-」(小黒恵子詩/高木東六曲)の7曲目として使われている。
詩はほぼ同じだが、助詞等が少しだけ異なっている。
■「飛べ しま馬」バージョン(同声3部)
大平原の黄昏
高木東六 作曲
風もなく
音もなく
地平線に
夕日が溶ける
浮かぶ 影絵
アカシアの 拡げた枝と
ねぐらに群れて帰る 動物たちよ
ああ
大自然の限りない 美しさ
今日を生きる 幸せよ
風もなく 音もなく
地平線に 夕日が溶ける
雲のふちを 金色に染めて
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
次回からは、いよいよ最後の(大人の)詩集「エメラルドの約束」をご紹介いたします。(S)