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No.571 小黒恵子氏の詩-38 (春いちばん)
こんにちは。小黒恵子童謡記念館です。
今回も、こどものうた(日本童謡協会編)に紹介された小黒恵子氏作の詩 をご紹介します。今回は、「こどものうた」第22集となる1998(平成10)年のご紹介です。全部で142編あります。
春いちばん
小黒恵子
風 風 ビューン ビュン
ほこりと砂を まきちらす
かみの毛を さかだてたり
ママがあんでくれた マフラーを
さらってとんでった いたずらな風
風 風 ビューン ビュン 春いちばん
風 風 ビューン ビュン
かだんのお花 なぎたおし
空も町も きいろくそめて
パパが買ってくれた 三輪車
たおしてにげてった いじわるな風
風 風 ビューン ビュン 春いちばん
けれど
春をよんでくる にくめない風
風 風 ビューン ビュン 春いちばん
小黒恵子氏は、編集委員になっています。下記は「あとがき」です。
3月のカレンダーがほころび始めた春を誘い、やさしくなってきた風にのせて、「こどものうた’98」をお届けいたします。
この年刊童謡集も今回で22冊目となりました。新世紀に向けまさに胎動の段階を前にして、詩人会員の力を結集して更なる前進に努力してまいりましょう。今回は、142名の参加を得、誠に心強い限りでございます。この童謡集の中から秋の童謡祭にいきいきと開花する多くの作品を、心から期待いたしております。なおこの詩集の中の詩を作曲される場合は、必ず事務局にご一報ください。
出版にあたって、伊藤幹翁事務局長、会田佐登子事務局次長のいつもながらのご助言に心から感謝申し上げます。誠にありがとうございました。
年刊童話集 編集委員会
委員長 鶴岡千代子
小黒恵子、こやま峰子、佐藤雅子
清水たみ子、長島和太郎、武鹿悦子
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
次回も、「こどものうた」(日本童謡協会年刊童謡集)から、「詩」をご紹介します。(S)