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詩のご紹介 331 こども部屋(小黒恵子詩)

 こんにちは。小黒恵子童謡記念館です。

 今日は、月刊 こども部屋(こどものためのおとなのほん)に掲載されていた詩をご紹介します。

 月刊 こども部屋は、1959(昭和34)年頃から、株式会社 こども部屋社で発行されていた月刊誌です。タイトルには「こどものためのおとなのほん」という副題がついています。

 小黒恵子は、1960(昭和35)年頃、渋谷で喫茶店「ラ・セーヌ」を経営しています。そして、1961(昭和36)年~1967(昭和42)年は、サトウハチロー氏に師事し、詩を勉強しています。1966(昭和41)年~1971(昭和46)年頃には「月刊しぶや」「月刊渋谷手帖」「月刊渋谷」に執筆し、その後1972(昭和47)年~1976(昭和51)年頃まで「こども部屋」の巻頭に「今月の詩」として、詩を掲載しています。

 月刊 こども部屋 1974年4月号(株式会社こども部屋社/通算190号 1974年4月1日発行)の記事は、下記の通りです。

1)今月の詩……小黒恵子 
2)気になること その9……緒方安雄
   元気のないこども
3)あたまの整理・こころの体操/その18……筧三智子
   こどもを困らせる
4)あんな母さん・こんな子 その5……黒田芳草
   いいえ、いいえの中のこども
  こどものコツ(1)(2)(3)(4)
5)おたずねします・おこたえします
  マイナス一才児・ベビーベッドは必要か
            ベッドは赤ちゃんのお城です……川崎憲一
  〇才児・睡眠時間が心配です
                 好きなだけ眠ます ……巷野悟郎
  一才児・自分で食べたがります
       大変けっこうです。どんどんやらせて…  ……深谷和子
  二才児・モノモライのできる子
              一度、薬をおのみなさい……宗保人
  三才児・虫歯がいっぱいです
               まづ、なおしましょう……落合靖一
  四才児・アレルギー性鼻炎は
                  積極的な健康を……上村菊朗
  五才児・競争心の強い子
      思い通りにならないことを知らせましょう……横地清
  六才児・おばあさん子について
             お父さんからおばあさんへ……河野良和
  七才児以上・知能指数が心配です
              ゆっくりと教えましょう……高野清純
6)こどものコツ(5)(6)(7)(8)(9)(10)(11)            

                       小黒恵子 詩
春の心電図

なの花の あかるいきいろ
なの花の くすぐる匂い
なの花の やさしさ
むれとぶ密蜂 風に舞う蝶

ホラ 耳をすまして
かすかに聞こえる 花の潮騒
目を閉じて 待ちましょう
なにかが きっと何かが ―

電話のベルの音に とびあがる
ある春の 昼さがり

 最後までお読みいただき、ありがとうございました。
 次回は、「月刊誌 こども部屋」5月号(1974年)から、子ども向けの詩をご紹介します。(S)

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