詩のご紹介142 アカシアの笛(小黒恵子作) ~モンキーパズル~
こんにちは。小黒恵子童謡記念館です。
小黒恵子最後の詩集となる「童謡集:モンキーパズル」では、野に咲く小さな草花や虫を歌った詩から、サバンナで繰り広げられる鳥獣の死闘の詩まで、色々な詩が含まれています。
今回は、「アカシアの笛」~Ⅲ~ です。
「童謡集:モンキーパズル」については、下記をご覧ください。
アカシアの笛
~モンキーパズル Ⅲより~
小黒恵子 作
ピョピョ ピョ ローロー
ピョピョ ピョ ローロー
キリンが とことこ走ってく
アカシアの林に 聞こえてくる
静(しず)かなやさしい 笛のほうへ
「おかあさーん」
「ぼうやよ ぼうやよ
迷子(まいご)になっては いけません
仲間(なかま)とはぐれちゃ いけません
もしもぼうやが 困(こま)ったときは
耳をすまして お聞きなさい
ママがふいてる アカシアの笛の音を」
ピョピョ ピョ ローロー
キリンが じいっと聞いている
撃(う)たれて死(し)んだ かあさんの
静かなやさしい 笛の音を
「おかあさーん」
この詩は、「少年少女合唱のための組曲 ライオンの子守唄 ー野生の大地アフリカの詩-」(小黒恵子詩/高木東六曲)の4曲目として使われている。
詩の一部が少し異なっています。いずれも曲(旋律)に合わせたものと思われる。
■「ライオンの子守唄」バージョン(同声3部)
アカシアの笛
高木東六 作曲
ピョ ピョ ローロー
キリンがとことこ 歩いていく
アカシアの林に 聞こえてくる
静かなやさしい 笛のほうへ
「おかあさーん」
「ぼうやよ ぼうやよ
迷子になっては いけません
仲間とはぐれちゃいけません
もしもぼうやが 困った時には
耳をすまして お聞きなさいね
ママがふいてる アカシアの笛の音」
ピョ ピョ ローロー
キリンがじいっと 聞いているよ
撃たれて死んだ あのかあさんの
静かなやさしい 笛の音を
「ぼうやよ」
「おかあさーん」
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
次回は、「ジャンボ」(童謡集:モンキーパズル ~Ⅲ~)をご紹介いたします。(S)